
はじめに
『機動戦士ガンダム サンダーボルト』の中でも、ひときわ異彩を放つ重武装MS——高機動型ザク“サイコ・ザク”。
HGスケールながら、全身に装備された兵装群と巨大なバックパック、そして圧倒的なボリュームが再現された本キットは、まさに“HGの限界突破モデル”といえる存在です。
今回は、HGTB 1/144 サイコ・ザクの詳細スペックから可動ギミック、塗装・組み立て時の注意点まで徹底調査しました。
主なおすすめポイント
このキットは圧倒的なボリューム感と重武装が最大の魅力です。
HGでありながら、バーニアなど約40個もの小パーツが個別パーツ化された高精密構造を持ち、豊富な武装セットと4本腕射撃を再現できるサブアーム展開ギミックを搭載。
特に背面の巨大ロケットブースターと重装備がもたらすスケール感は圧巻で、HG史上屈指の迫力を誇ります。
商品概要・特徴
『機動戦士ガンダム サンダーボルト』に登場する、ダリル・ローレンツ搭乗機 MS-06R 高機動型ザク“サイコ・ザク”をHG 1/144スケールで立体化。
義肢を介して操縦する「リユース・P・デバイス」搭載機としての特徴を、ディテール面でもリアルに再現しています。
アニメ版をイメージした成型色・マーキングシールを採用し、サンダーボルト特有のシーリング関節構造と動力パイプの質感表現が印象的。
重武装とメカニカルな造形が調和した、完成度の高いHGキットです。
発売情報・価格
• 発売日:2016年5月13日
• 価格:3,190円(税込)
• 対象年齢:15歳以上
• ブランド:HG サンダーボルトシリーズ
商品仕様
• スケール:1/144
• 成型色:深みのあるレッドを基調に、ブラック・オレンジ・ゴールドなどで構成
• ランナー枚数:14枚
• ポリキャップ:PC-001採用
• 材質:KPS非使用(ABSメイン構成)
各部の色分け再現度は極めて高く、特に金色のバーニアパーツは塗装不要でも映える高級感を演出します。
付属品一覧
武装
• ザク・マシンガン×1
• ジャイアント・バズ×2
• ザクバズーカ×3
• シュツルム・ファウスト×4
• ヒートホーク×1
• 各種マガジン類×8(マシンガン/バズーカ用)
その他付属品
• サブアーム(収納・展開選択式)
• 専用ディスプレイベース
• 平手/武器持ち手/ライフル持ち手(左右)
• HG量産型ザク(サンダーボルト版)用ジョイント
• 専用マーキングシール
可動ギミック
基本可動
• 頭部:モノアイ可動ギミック内蔵
• 腕部:前方引き出し機構で広いスイングが可能
• 脚部:開脚性能が高く、安定した接地性を確保
• 腰部:わずかに可動するが、動力パイプ制約あり
特殊可動
• サブアーム展開ギミック(上下左右可動)
• 脚部スラスターカバー展開
• 足首パーツ伸縮機構
パッケージ・ランナー構成

14枚という圧倒的ボリュームのランナー構成を誇り、実売価格約3,000円前後でこの内容は驚異的。
ディテール再現度も高く、シールと成型色の組み合わせで劇中カラーをほぼ再現可能です。
モデリング解説
色分け・塗装
成型色での再現度は非常に高く、細部の補色程度で十分な完成度を実現。
要塗装箇所はバーニアノズル・足裏・ランドセルの一部など。
合わせ目と加工ポイント
• スパイクアーマー、武装類、大腿部などに合わせ目あり
• 肘部の合わせ目消しには後ハメ加工が必要
• 動力パイプは硬質素材のため、無理な曲げに注意
モデルとしての評価
素組み評価
• 造形クオリティ:HGトップクラスの精密さ
• プロポーション:重装備ながらバランス良好
• 色分け:成型色とシールで高再現度を実現
人気・評価
ファンからは「HG史上屈指の完成度」「サンダーボルトを象徴する一体」と評され、重武装系モデラーから絶大な支持を得ています。
一方で塗装派からは「難易度が高い」「重量対策が必要」との声もあり、中~上級者向けキットとして位置付けられます。
注意点・課題
• 背面重量によるスタンド軸の劣化リスク
• 重心バランスの難しさ
• 小型パーツの紛失に注意
結論・総評
HGTB 1/144 高機動型ザク“サイコ・ザクは、HGの枠を超えた完成度と存在感を誇る“究極の重装備モデル”です。
14枚ランナー・豊富な武装・緻密なディテールで、価格以上の満足感を得られる傑作キット。
• 長所:精密ディテール、圧倒的ボリューム、再現度の高いギミック構成
• 短所:重量バランス・塗装難度・小パーツ管理
サンダーボルトファンはもちろん、重装メカを愛するモデラーにも強くおすすめできる、HG史上に残る名作キットです。

