
はじめに
「変形機構とプロポーションの両立」――その理想を現実にしたのが、このMG ダブルゼータガンダム Ver.Kaです。
カトキハジメ氏の完全監修によって誕生した本キットは、ZZガンダムの象徴である複雑な変形・合体ギミックを組み替えなしで完全再現しつつ、MS形態でも圧倒的なスタイルバランスと可動性を実現。
Ver.Kaシリーズの中でも特に完成度の高い名作として、多くのモデラーから高い評価を受けています。
主なおすすめポイント
• Gフォートレスへの完全変形を組み替えなしで実現
• 腰部3軸構造による高い可動性と変形安定性
• エクストラフィニッシュ加工による重厚な金属表現
• 徹底したパーツ分割と色分け再現で素組みでも高完成度
• 各関節の複数可動軸による自然なポージングが可能
デザインと造形コンセプト
Ver.Kaの名を冠するにふさわしく、アニメ版ZZの力強さを残しつつ、スタイリッシュでスマートなプロポーションへと再構築。
脚部の延長や胸部ボリュームの最適化により、全体のバランスが非常に良好です。
内部フレームは多層構造となっており、変形時にも破綻のないディテールを維持。
裏張りパーツも採用され、どの角度から見てもメカニカルな密度感が楽しめます。
変形・合体ギミック
MG ダブルゼータガンダム Ver.Ka最大の特徴は、組み替えなしの完全変形機構。
コアファイターを2機搭載したコア・ブロック・システムを中心に、Gフォートレス、コアトップ、コアベースへの分離・合体を精密に再現。
変形後もプロポーションの崩れがほとんどなく、完成後のディスプレイ性も高いのが魅力です。
可動域と構造
• 腰部:3軸構造で前屈・捻りが可能
• 肩部:引き出し機構と多軸構造により約140度可動
• 膝・足首:変形ギミックを利用した広い可動域
• バックパック:スラスター・サーベル基部がフレキシブルに可動
重量のあるバックパック装備時でも自立が安定しており、関節強度のバランスも良好です。
仕様・付属品
• スケール:1/100
• 全高:約21cm(バックパック含め約30cm)
• 価格:7,150円(税込)
• 発売日:2017年12月1日
• 材質:PS・PE(ABS不使用)
• ポリキャップ:PC-211
• ランナー数:全17枚
付属品一覧:
ダブル・ビーム・ライフル、ハイパー・ビーム・サーベル×2、コアファイター×2、ジュドー・アーシタフィギュア、水転写式デカール、ホイルシール、アクションベース用ジョイント など。
パッケージ

色分け・モデリング性
本キットはMG屈指の色分け精度を誇り、シールで補う箇所はごくわずか。
ダクト内部やスラスター内部も別パーツ化され、素組みでも高い情報量を持つ外観に仕上がります。
アンダーゲート処理も多用され、ゲート跡の目立たない美しい仕上がりを実現。合わせ目はほぼライフル砲身のみと優秀です。
塗装・加工ポイント
• 成型色ホワイトはアニメ劇中よりやや明るめ
• エクストラフィニッシュ加工パーツは粒子感のある落ち着いた金属質
• 上級者はスジ彫りやプラ板モールドの追加で情報量をアップ可能
組み立てと評価
• 組み立て難易度:中〜上級者向け(変形機構のためパーツ数多め)
• 関節強度:高く、重量バランスも安定
• 素組み完成度:非常に高く、水転写デカールでさらに映える
ユーザーからは「MGの中でも完璧な出来」「変形とスタイルが両立した傑作」との声が多数。
Ver.Kaシリーズでもトップクラスの人気を誇り、再販が繰り返される理由もうなずけます。
旧MG版との比較
| 比較項目 | 旧MG(1999) | Ver.Ka(2017) |
| プロポーション | 太めで重厚 | スマートで均整の取れた体型 |
| 可動範囲 | 限定的 | 腰・肩など広範囲可動 |
| 変形機構 | 一部差し替え | 完全変形 |
| カラーパーツ分割 | 少ない | 高密度・多層構造 |
| フレーム構造 | 単層 | 内部メカディテール豊富 |
総評
MG ダブルゼータガンダム Ver.Kaは、「変形を持つMGの到達点」と言える名キット。
変形・合体ギミックの完成度、プロポーション、ディテール、全てが高次元で融合しています。
素組みでも迫力満点、ディテールアップすれば至高のZZへと昇華。
ZZガンダムファンはもちろん、変形ギミック好きのモデラーにも強くおすすめできる逸品です。

