
はじめに
RG(リアルグレード)シリーズの中でも、ひときわ異彩を放つ存在──それが「RG 1/144 ゼータガンダム」です。
1/144スケールで“完全変形”という前人未到の領域に踏み込んだ本キットは、ガンプラ史に名を刻む技術的傑作である一方、「壊れやすい」「扱いが難しい」といった評価も根強く存在します。
本記事では、RGゼータガンダムの魅力・仕様・可動と変形ギミック・注意点・総合評価を徹底解説。
購入前に知っておくべきポイントを、上級者目線も交えながら詳しく紹介していきます。
RG 1/144 ゼータガンダムとは?
RG 1/144 ゼータガンダムは、ガンプラ30周年を記念して誕生したRGシリーズの第10弾として2012年に発売されました。
「実機考証」をコンセプトに掲げ、モビルスーツとしてだけでなく『航空機としてのゼータガンダム』を再定義した意欲作です。
最大の特徴は、差し替えパーツなしでMS形態からWR(ウェイブライダー)形態へ変形する、1/144スケール初の完全変形機構。
この無謀とも言える挑戦を可能にしたのが、RG独自の内部構造「リアルシステム」です。
主なおすすめポイント
1/144史上初の完全変形を実現
RGゼータガンダム最大の魅力は、やはり完全変形ギミック。
頭部の収納、胸部の可動、脚部の移動など、劇中の変形シークエンスをほぼ忠実に再現しています。
圧倒的な情報量と密度感
RGならではの精密なディテールと、装甲の隙間から覗く内部フレームにより、素組みでも塗装済み完成品のような存在感を発揮します。
成型色だけで完結する色分け
トリコロールカラーをほぼ完全に再現。
シールによる色補完は最小限で、塗装をしなくても十分な完成度を楽しめます。
商品概要・仕様
• 商品名:RG 1/144 MSZ-006 ゼータガンダム
• 発売日:2012年11月23日
• 価格:3,630円(税込)
• スケール:1/144
• 全高:約135mm
• ランナー数:11枚(リアリスティックデカール含む)
• 主素材:PS、ABS、PP
内部フレームには、ランナーから切り離すだけで完成する「アドヴァンスドMSジョイント6」を採用。
変形機構を担う中枢パーツとして重要な役割を果たしています。
付属品一覧
• ビーム・ライフル
• シールド(伸縮ギミックあり)
• グレネード・ランチャー(腕部内蔵用×2)
• ビーム・サーベル(クリアピンク刃×2)
• パイロットフィギュア(カミーユ・ビダン)
• ランディング・ギア一式
• アクションベース2対応ジョイント(MS/WR用)
パッケージ

可動・変形ギミックの特徴
ウェイブライダーへの変形
複数のロック機構が設けられており、WR形態での形状保持力は比較的良好。
ただし工程数が多く、説明書を見ずに変形させるのは非常に危険です。
可動範囲の傾向
脚部の可動域は広い一方、変形構造の影響で腰の回転は制限気味。
肩関節は非常にタイトで、無理な力をかけると破損リスクがあります。
モデリングの注意点(重要)
ABS素材への塗装は要注意
内部フレームはABS樹脂製。
エナメル塗料や溶剤が浸透すると、割れ・破損の原因になります。
• スミ入れ・塗装は基本非推奨
• 行う場合は水性塗料+下地処理が必須
合わせ目とゲート処理
外装は巧みなパーツ分割で、目立つ合わせ目はほぼありません。
一部アンダーゲート仕様のため、素組み派にも優しい設計です。
評価と評判|「見た目は最高、扱いは要注意」
RGゼータガンダムの評価は、次の一言に集約されます。
「見た目は100点、遊びやすさは低め」
• 観賞用モデルとしての完成度:非常に高い
• 可動・変形を楽しむ玩具としての安定性:低め
特に、
・腰部C型ジョイント
・肩の付け根
は破損報告が多く、経年劣化による関節の緩みも起こりやすい傾向があります。
総評|RGゼータガンダムはどんな人に向いている?
RG 1/144 ゼータガンダムは、
• メカニカルな密度感を楽しみたい
• 1/144サイズに詰め込まれた変形ギミックのロマンを味わいたい
• 「組む体験」そのものを楽しみたい
という方にこそおすすめできるキットです。
一方で、
「ガシガシ動かしたい」「頻繁に変形させたい」場合は、
HGUC(GUNPLA EVOLUTION PROJECT版)ゼータガンダムの方が満足度は高いでしょう。
飾って映える精密模型としては今なお唯一無二。
RGゼータガンダムは、バンダイの技術力を体感できる“挑戦の結晶”と言える存在です。

