
はじめに
劇場版『機動戦士ガンダム00 -A wakening of the Trailblazer-』に登場する、グラハム・エーカー専用機「ブレイヴ指揮官用試験機」がHG 1/144で立体化されたのは2010年。
「HG 1/144 ブレイヴ指揮官用試験機」は、細身でシャープなプロポーションに加え、MS形態からクルーズポジションへの変形を再現した、当時のHG00シリーズらしい意欲的なキットです。
一般用試験機とは異なる専用頭部や大型サイドバインダーを備え、グラハム機ならではの特徴もしっかり再現。ポリキャップを使用しないABS主体の関節構造によって、スマートな機体形状と変形ギミックを両立しています。
今回は、そんな「HG 1/144 ブレイヴ指揮官用試験機」について、商品仕様から可動範囲、変形ギミック、色分け、合わせ目、加工ポイント、素組みでの仕上がりまで詳しく紹介します。
主なおすすめポイント
「HG 1/144 ブレイヴ指揮官用試験機」の主な特徴は、以下の通りです。
- 劇場版『機動戦士ガンダム00』に登場する非ガンダム系MSを1/144スケールで立体化
- MS形態からクルーズポジションまで、差し替えを最小限にした完全変形を再現
- ポリキャップレス設計による細身でシャープなプロポーション
- HGとしては良好な成形色による色分けを実現
- グラハム機専用の頭部と、大型サイドバインダーを再現
- サイドバインダーには疑似GNドライヴを2基搭載
- 大気圏内飛行時の主翼展開ギミックを搭載
- トライパニッシャー発射形態も再現可能
- 同スケールのブレイヴ一般用試験機やスサノオなどと組み合わせて、ソルブレイヴス隊をイメージしたディスプレイが楽しめる
特に注目したいのは、細身の機体形状を維持しながら変形機構まで盛り込んでいる点です。グラハム機独自の大型バインダーも存在感があり、劇中の印象をしっかり再現しています。
商品概要・特徴
「ブレイヴ指揮官用試験機」は、劇場版『機動戦士ガンダム00 -A wakening of the Trailblazer-』に登場した、グラハム・エーカー専用のブレイヴです。
- 作品:劇場版『機動戦士ガンダム00 -A wakening of the Trailblazer-』
- 機体名:GNX-Y903VW ブレイヴ指揮官用試験機
- パイロット:グラハム・エーカー
- グレード:HG 1/144
- シリーズ:HG00シリーズ No.71
- 特徴:完全変形、専用頭部、大型サイドバインダー
一般用試験機とは異なり、頭部には大型ブレードアンテナを備えています。また、背部には大型のサイドバインダーを装備しており、ここには疑似GNドライヴを2基搭載しています。
カラーリングはブルーを基調としており、一般用試験機とは異なるグラハム機らしい外観となっています。
さらに、MS形態から巡航形態である「クルーズポジション」への変形を再現。大気圏内飛行用の主翼展開や、トライパニッシャーの発射形態など、ブレイヴならではのギミックも盛り込まれています。
発売情報・価格
- 発売日:2010年11月
- 現在の参考価格:1,760円(税込)
現在の販売価格は再販時期や流通状況によって変動するため、購入時には実売価格を確認したいところです。
商品仕様
基本仕様
- スケール:1/144
- 成型色:ブルー、ホワイト、ダークグレー、クリアオレンジ、クリア
- 材質:PS(ポリスチレン)、ABS樹脂
- ポリキャップ:不使用
- サイズ:外箱 約30.5×19.5×7cm
ポリキャップを使用しない構造を採用しているのが大きな特徴です。ABS製の関節パーツによって可動と変形機構を成立させながら、ブレイヴの細身のシルエットを再現しています。
ランナー数については明確な資料での記載はありませんが、HG00シリーズとしては標準的な構成で、一般用試験機と同程度と考えられます。
付属品
キットには、ブレイヴ指揮官用試験機の武装や変形に必要なパーツが収録されています。
GNビームライフル「ドレイクハウリング」
主兵装となるGNビームライフル「ドレイクハウリング」が付属。
大型のライフルを装備することで、ブレイヴの特徴的なシルエットをさらに強調できます。
大型GNコンデンサー
クルーズポジションへの変形時に使用する大型GNコンデンサーを再現しています。
GNビームサーベル
GNビームサーベルが1本付属します。
ホワイト成型となっているため、劇中のイメージに近づけるにはクリアオレンジなどで塗装すると効果的です。
エネルギーケーブル
頭部に取り付けるエネルギーケーブルが付属。リード線を使用して再現します。
ディスプレイ用スタンド
簡易スタンドに加え、交換用支柱やジョイントパーツが付属します。
変形形態を含め、飛行するブレイヴのディスプレイにも活用できます。
ホイルシール
ホイルシールには、30mm機関砲や脚部・腰部の黒ライン、ドレイクハウリングの白ラインなど、成形色だけでは再現しきれない細部を補うためのシールが収録されています。
可動ギミック
頭部
頭部は前後左右に可動します。
バイザー部分にはクリアオレンジのパーツを採用し、さらにシルバーのシールを組み合わせることで、内部が発光しているような表現が可能です。
肩部
肩部にはダブルボールジョイントを採用。
前後方向にもスイングできるため、ライフルを構えるようなポーズにも対応できます。
肘
肘は約90度強まで曲げることが可能です。
腰部
腰部はボールジョイントによって前後左右に可動し、360度の回転にも対応しています。
変形機構を備えたキットながら、通常のMS形態でもある程度自由なポージングが楽しめます。
股関節
股関節には縦方向のボールジョイントを採用。
開脚は機体デザインの関係から控えめですが、ブレイヴらしい立ち姿を作るには十分な可動範囲を確保しています。
膝
膝は深く曲げることができ、接地性も良好です。
足首
足首にはボールジョイントを採用。
足裏には目立つ肉抜きがなく、接地状態でもきれいに見える構造です。
サイドバインダー
グラハム機の大きな特徴であるサイドバインダーは、基部にボールジョイントと軸可動を組み合わせています。
バインダー本体もボールジョイントによって可動するほか、主翼の展開ギミックも搭載されています。
変形ギミック
最大の見どころが、MS形態からクルーズポジションへの変形です。
差し替えを最小限に抑えた完全変形仕様となっており、ブレイヴの特徴的な飛行形態を再現できます。
パッケージ・ランナー構成

パッケージ
パッケージはHG00シリーズ共通のデザイン。
ブルーを基調としたグラハム機のカラーリングと、大型サイドバインダーを装備した特徴的なシルエットが強調されたパッケージイラストになっています。
ランナー構成
一般用試験機と共通するフレームをベースとしながら、指揮官用試験機専用のパーツを追加。
主な専用部分として、頭部、大型サイドバインダー、成形色などが変更されています。
そのため、一般用試験機と並べることで、両機の違いを比較して楽しむこともできます。
モデリング解説
色分け
成形色による色分けは比較的良好です。
ブルー、ホワイト、グレーを中心に基本的なカラーリングが再現されており、素組みでもブレイヴ指揮官用試験機らしい外観に仕上がります。
一方で、胸部機関砲や脚部の黒ラインなど、一部の細かな部分にはホイルシールを使用します。
頭部バイザーはクリアオレンジのパーツを使用しており、内部にシルバーのシールを組み合わせることで発光感を演出できます。
GNビームサーベルはホワイト1色で成型されているため、劇中のイメージに近づけるならクリアオレンジなどで塗装するとよいでしょう。
合わせ目箇所
HG00シリーズの比較的古いキットということもあり、合わせ目処理が必要になる箇所があります。
頭部
頭部は前後分割構造のため、側面に合わせ目が発生します。
特に一般用試験機にはない専用頭部となっているため、指揮官用試験機ではこの部分の処理がポイントになります。
腕部
腕部は筒状のパーツ構成となっており、目立つ合わせ目はありません。
脚部
太腿側面やふくらはぎ、関節パーツなどに合わせ目が発生します。
背部
背部にも細かな合わせ目があります。
GNビームライフル
ドレイクハウリングは基部の上下分割部分に合わせ目が発生します。
塗装や表面処理を行う場合は、これらの箇所を重点的に処理すると完成度を高められます。
塗装要素
素組みでも十分楽しめるキットですが、部分塗装を加えることでさらに完成度を高められます。
特に効果的なのが以下の部分です。
- GNビームサーベル:クリアオレンジ
- 頭部センサー内部:ガンダムシルバーなど
- 胸部機関砲:メタリック系カラー
- 脚部・腰部の黒ライン:塗装で再現
- ドレイクハウリングの白ライン:塗装で再現
ホイルシールを使用するか、塗装で仕上げるかは製作スタイルに合わせて選択できます。
加工例
ABS関節の調整
ABS製の関節はテンションが強めになっている箇所があります。
無理に動かすとパーツに負荷がかかる可能性があるため、必要に応じてボール部分を軽く削ったり、接続部を調整したりして、適度な保持力に調整すると安心です。
エネルギーケーブル
頭部のエネルギーケーブルにはリード線を使用します。
好みの長さにカットして取り付けることで、ポージングやディスプレイに合わせて調整できます。
アンテナ先端
頭部アンテナの先端には安全基準によるフラッグがあります。
完成後のシャープさを重視する場合は、フラッグをカットして形状を整える加工も有効です。
変形時の注意
変形機構を持つキットだけに、各関節や接続部にはある程度の負荷がかかります。
特にABS製関節は無理な力を加えず、必要に応じてパーツを温めながら、ゆっくりと変形させることが重要です。
モデルとしての評価
素組み評価
成形色による色分けが比較的良好で、素組みでも十分に見栄えするキットです。
ポリキャップを使用せず、ABS製関節を採用したことで、ブレイヴの細身でシャープなプロポーションをうまく再現しています。
また、自立性や接地性も良好で、MS形態でのポージングを楽しみやすいのもポイントです。
一方で、関節のテンションにはややクセがあります。
特に変形させる際はパーツに負荷がかかりやすいため、関節の状態を確認しながら慎重に操作したいところです。
人気・レビュー評価
バンダイホビーサイトでは、多数のレビューが寄せられており、おすすめ度は4.0~4.6点程度となっています。
特にグラハム・エーカーのファンにとっては専用機という点が大きな魅力。
また、同スケールのブレイヴ一般用試験機などと組み合わせれば、劇中のソルブレイヴス隊をイメージしたディスプレイを楽しめます。
結論・総評
「HG 1/144 ブレイヴ指揮官用試験機」は、劇場版『機動戦士ガンダム00』に登場する非ガンダム系MSを、1/144スケールで立体化したHG00シリーズのキットです。
最大の魅力は、ブレイヴの特徴的な細身のプロポーションを維持しながら、MS形態からクルーズポジションへの完全変形を実現していること。
さらに、グラハム機専用の頭部、大型サイドバインダー、疑似GNドライヴ2基など、指揮官用試験機ならではの特徴もしっかり再現されています。
長所
- 細身でシャープなプロポーション
- 差し替えを最小限にした完全変形ギミック
- 成形色による色分けが良好
- グラハム機専用の頭部を再現
- 大型サイドバインダーを再現
- 自立性・接地性が良好
- 同スケールの機体と組み合わせてソルブレイヴス隊を再現できる
短所・注意点
- ABS関節のテンションが強めで、変形時には注意が必要
- 頭部などに合わせ目が発生する
- GNビームサーベルは部分塗装が必要
- 腕の広げや開脚は機体デザインの影響で控えめ
- 古いHGキットのため、最新キットと比べると可動やパーツ構成には差がある
総評
古いHG00シリーズのキットではありますが、完全変形とシャープなプロポーションを両立した点は現在でも魅力的です。
素組みでも十分に楽しめる一方、ABS関節の調整や合わせ目処理、部分塗装などを加えれば、さらに完成度を高めることができます。
特にグラハム・エーカーの専用機をコレクションしたい人や、ブレイヴの変形機構を楽しみたい人、ソルブレイヴス隊を再現したい人には注目したいキットです。

