

はじめに
『機動戦士ガンダムUC episode 7』で印象的な活躍を見せたアンジェロ・ザウパー専用機、ローゼン・ズール。
その最終決戦仕様を再現した「HGUC 1/144 ローゼン・ズール(episode7 ver.)」は、従来版から成型色とディテールを大幅にブラッシュアップした決定版キットです。
今回は、改良ポイントや可動ギミック、付属品の詳細、実際の組み立て評価までを徹底的にレビューしていきます。
主なおすすめポイント
本キットの最大の魅力は、なんといっても成型色の大幅改善です。
従来の赤黒い紫色から、設定どおりの鮮やかな紫と淡いピンクのコントラストに変更され、素組みでも劇中再現度の高い仕上がりに。
さらに、破損した右腕を再現する新規シールドユニットが追加されており、episode7仕様を忠実に再現できます。
また、付属品の充実度も圧倒的。
サイコジャマー6基、ディスプレイスタンド、有線式インコム用リード線が同梱され、劇中の印象的なシーンを完全再現できる高いプレイバリューを誇ります。
商品概要・特徴
『機動戦士ガンダムUC episode 7』に登場した最終決戦仕様のローゼン・ズールを1/144スケールで立体化。
アンジェロ・ザウパー大尉の愛機として、ネェル・アーガマ脱出戦で右腕を応急修理した状態を完全再現しています。
構造面では、従来版をベースにしながら右腕部とシールドを新規造形で追加。
選択式で通常版としても組み立て可能なため、実質的な「バージョンアップ版」となっています。
発売情報
• 発売日:2014年8月9日
• 価格:3,300円(税込)/2,800円(税抜)
• シリーズ番号:HGUC No.185
• メーカー:バンダイスピリッツ
商品仕様
• スケール:1/144
• 成型色:鮮やかな紫・薄いピンク(新規カラー)
• 素材:PS、PE(PC-132ポリキャップ使用)
• ABSレス構造で組みやすさ向上
ランナー構成
Aランナー(紫)×1/Bランナー(紫)×2/Cランナー(ピンク)×2
D1・D2(グレー)/E(クリア)×2/F1・F2/G1・G2(黒)
H1・H2(小型)/ポリキャップPC-132
付属品一覧
• ホイルシール×1
• リード線×4(インコム用)
• インコム台座×4
• サイコジャマー展開ユニット×6基
• 三連メガ粒子砲
• シールド(episode7仕様)
• 組立説明書×1
可動ギミック・構造
可動域は従来版と同等ながら、肩引き出し関節やサイドアーマーの可動により柔軟なポージングが可能。
膝関節は約120度可動しますが、スネ部との干渉には注意が必要です。
特筆すべきは、3本爪クローの独立可動と内部の三連メガ粒子砲の再現。
さらに、背部サイコジャマーコンテナのハッチ開閉やプロペラントタンクの可動など、ディテール面も抜かりありません。
ただし、膝関節の破損しやすさは従来からの注意点で、組み立て時の慎重な作業が求められます。
パッケージ・ランナー構成

パッケージアートは、有線インコムを展開する劇中シーンを迫力ある構図で描写。
HGUCの中でも大型キットに分類され、ランナー枚数の多さとクリアスタンド2枚付属が特徴的です。
モデリングポイント
色分け
エングレービングや白ラインは全てシール対応。
非常に細かなデザインのため、「シナンジュ並みの作業量」とも評されますが、貼り終えれば圧倒的な完成度に。
パーツ分割による色分けも優秀で、素組み状態でも高級感があります。
合わせ目
足部は前後挟み込み式、上腕は筒状構造で合わせ目が目立ちにくい設計。
唯一目立つのは肩部で、ここは丁寧な処理がおすすめです。
塗装要素
素組みでも完成度は高いですが、ダクトやモノアイ周辺の塗装を行うとさらに映えます。
モノアイはシール仕様のため、クリアパーツ化も効果的です。
リード線と後ハメ加工
有線インコムのリード線は両腕で使うか片腕のみかを選択可能。
展開状態でのディスプレイには付属クリアスタンドが必須です。
総合評価・レビュー
素組み評価
造形の完成度は非常に高く、新成型色による印象の変化は圧倒的。
従来版からの進化を実感できる仕上がりで、「これぞ決定版」と評されています。
細かいシール作業がやや難点ではあるものの、完成後の満足感は抜群。
特にエングレービングの輝きと紫の発色は、素組みでも存在感十分です。
人気・評価傾向
ローゼン・ズールファンからは「従来版の不満点を完全に解消した」と高評価。
サイコジャマー展開用パーツやスタンド付属によるプレイバリューも高く、ディスプレイ性の高さが人気の理由となっています。
既に旧版を所有しているユーザーからは「買い替えを悩むが、色の改善だけでも価値がある」との声も。
結論・総評
HGUC ローゼン・ズール(episode7 ver.)は、
成型色の改善・新規造形・豊富な付属品という三拍子が揃った決定版キットです。
劇中最終決戦仕様の迫力を完全再現でき、ファンなら必ず手に取ってほしい一作。
エングレービングシールの難易度を差し引いても、完成後の満足度は極めて高く、UCシリーズ屈指の完成度を誇るHGUCといえます。
従来版との価格差を考慮しても、アップデート内容を踏まえれば十分価値のある選択。
ローゼン・ズールを組むなら、迷わずこの『episode7 ver.』を選びましょう。
