
はじめに
『機動戦士ガンダムZZ』に登場する可変MS「AMX-107 バウ」。その量産仕様を1/144スケールで再現したHGUC 1/144 バウ(量産型)は、2002年発売ながらも今なお高い人気を誇るロングセラーキットです。
最大の魅力は、差し替えなしでの完全変形をわずか1,540円という価格で実現している点。20年以上前のキットとは思えないスタイルとギミックの完成度を両立しており、コストパフォーマンスの高さは今なお色褪せません。
本記事では、そんなHGUC バウ(量産型)の仕様・可動・造形・組み立てポイントを徹底的に解説します。
商品概要・特徴
HGUC 1/144 バウ(量産型)は、『機動戦士ガンダムZZ』に登場するAMX-107 バウの量産タイプを立体化したキットです。鋭角的なフォルムを忠実に再現しつつ、MS形態から「バウ・アタッカー」「バウ・ナッター」への分離・合体を差し替えなしで再現可能。
バウ・アタッカー形態では新解釈のギミックが導入され、変形後のバランスやフォルムを向上させています。
成型色は量産機を象徴するオレンジ×グリーンのツートンカラー。内部構造にはグレー成型色のパーツを使用し、強度の必要な箇所にはABS素材を採用しています。
発売情報・価格
• 発売日:2002年6月中旬
• メーカー希望小売価格:1,540円(税込)
• 品番:4543112118981000
発売から20年以上経過した今でも再販が続く、ロングセラーの定番HGです。
商品仕様
• スケール:1/144
• 全高:約13cm(頭頂高)
• 対象年齢:8才以上
成型色・材質
• 本体:ダークグリーン(量産型カラー)
• 関節部:グレー成型(PS樹脂)
• 強度部分:ABS樹脂(肩・足首・動力パイプ)
• ビームサーベル:イエロー成型
ランナー構成
• A1ランナー:多色成型(グリーン、オレンジ、イエロー)
• A2ランナー:グレー(ABS)
• B1/B2ランナー:オレンジ成型
• Cランナー:グレー成型(関節・武装)
• ポリキャップ:PC-123プラス
パッケージ

付属品一覧
• ビーム・ライフル
• シールド
• ビーム・サーベル(柄一体型・イエロー成型)
• 手首パーツ(右手ライフル持ち手)
• ホイルシール(モノアイ3種類)
• マーキングシール(「龍飛」デカール付き)
可動・変形ギミック
完全変形を実現
HGUC バウの最大の特徴は、差し替えなしでの完全変形。
MS形態から「バウ・アタッカー」「バウ・ナッター」へとシームレスに分離・合体でき、当時としては画期的な設計でした。
可動範囲
• 股関節の可動域が広く、アクションポーズも可能
• 腰の回転は構造上非対応
• つま先は変形用に可動
• アンクルアーマー・サイドアーマーも展開可能
変形を重視した設計ながら、可動性も十分確保されています。
色分け・組み立てポイント
成型色による色分け
基本的な配色は成型色で再現済み。
ただし、各部のダクトやモールド、バーニア内部などは塗装が必要になります。
合わせ目が出る箇所
• 頭部(額から頭頂部)
• 胴体中央
• 前腕部
• 脚部前後
• プロペラントタンク
合わせ目処理や後ハメ加工を行うことで、見栄えが格段にアップします。
塗装おすすめポイント
• バーニア内部:黒+黄色
• ダクト内部:グレー
• シールド砲口:メタリックグレー
• 肘関節・装甲モールド:グレー
パーツが薄めで破損しやすいため、組み立て時の力加減には注意が必要です。
プロポーション・完成度の評価
「今でも通用する造形バランス」と評されるほど、スタイルの完成度は高水準。
変形ギミックを内蔵しつつ、スタイルと遊びを両立した設計は秀逸です。
バウ・アタッカー形態がややボリューム過多に見える点を除けば、全体的なプロポーションは極めて良好。素組みでも満足度が高く、塗装や改修でさらに化けるポテンシャルを持っています。
総評:今も輝く低価格変形キットの名作
HGUC 1/144 バウ(量産型)は、2002年発売ながらも今なお高い評価を受けるコスパ最強の変形ガンプラです。
完全変形ギミック、バランスの取れたプロポーション、低価格という三拍子が揃っており、初心者からベテランまで幅広く楽しめる内容となっています。
古い構造ゆえに合わせ目処理や可動制限はありますが、それらを手を加えて解消していく楽しみも含めて、“作る喜びを感じられる一品”といえるでしょう。
再販で見かけた際には、ぜひ手に取ってみてほしい名キットです。
おすすめ度まとめ
項目 評価
造形・プロポーション ★★★★☆
変形ギミック ★★★★★
可動範囲 ★★★☆☆
組み立てやすさ ★★★☆☆
コストパフォーマンス ★★★★★
総合おすすめ度 ★★★★☆

