
はじめに
『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』に登場する、異質な存在感を放つ重武装ガンダム――RX-78GP02A ガンダム試作2号機 サイサリス。
その圧倒的な装甲と核兵器運用という特異な設定は、数あるガンダムの中でも強烈な印象を残しています。
今回紹介するのは、2006年に発売されたHGUC 1/144 ガンダムGP02A サイサリス。
発売から長い年月が経過した現在でも再販が続くこのキットは、「古いHGUCでありながら造形は一級品」と評価される一方、ABS樹脂の多用や色分けの甘さなど、明確なクセも併せ持っています。
本記事では、HGUC サイサリスの造形・可動・ギミック・組み立て難易度・塗装時の注意点まで、経験者目線で徹底的に解説していきます。
HGUC 1/144 ガンダムGP02A サイサリスのおすすめポイント
HGUC ガンダムGP02A サイサリス最大の魅力は、何と言ってもその圧倒的なプロポーション再現度です。
巨大なアトミック・バズーカとラジエーターシールドを装備した、重武装ガンダムならではの威圧感を、HGスケールでしっかりと再現しています。
両肩に装備されたフレキシブル・スラスター・バインダーは可動ギミック付きで、劇中の飛行形態も再現可能。
核兵器搭載を前提とした重装甲設計という設定を反映した造形は、現行HGと並べても見劣りしない完成度です。
一方で、2006年発売という時代背景から、ABS樹脂の多用や色分け不足といった弱点も存在します。
そのため、初心者向けというよりはガンプラ経験者向けのキットと言えるでしょう。
商品概要・特徴
本キットは『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』に登場するRX-78GP02A ガンダム試作2号機「サイサリス」をHGUCスケールで立体化したものです。
サイサリスは、地球連邦軍の「ガンダム開発計画」によって開発された試作機で、核兵器の運用を前提とした重装甲・高出力の強襲型モビルスーツという特殊な立ち位置を持っています。
キットでもその設定は忠実に再現されており、
• 巨大なアトミック・バズーカ
• 冷却装置を兼ねたラジエーターシールド
• 肩部のフレキシブル・スラスター・バインダー
といった、通常のガンダムには見られない装備群が特徴です。
重厚で威圧的なシルエットは、この時代のHGとしては非常に高い評価を受けています。
発売情報・価格
• 発売日:2006年7月5日
• グレード:HGUC(High Grade Universal Century)No.066
• 発売元:バンダイスピリッツ
• 希望小売価格:2,200円(税込)
発売から時間が経っていますが、現在でも定期的に再販されており、新品での入手も比較的容易です。
中古市場でも流通量は安定しています。
商品仕様
スケール・サイズ
• スケール:1/144
• 機体設定身長:18.5m
• 完成時サイズ:武装含め約25cm前後
HGUCガンダムと並べると、バインダーや脚部のボリュームにより一回り大きく感じられます。
成型色・色分け
成型色はホワイトとグレーが主体で、基本的な色分けはされていますが、
完全再現には塗装が必須です。
• 色分け済み:本体ホワイト・グレー、膝の赤、ビームサーベル刃
• シール対応:肩の「02」マーク、センサー、シールドモールド、各部赤
• 塗装推奨:頭部バルカン、バインダーの黄色ライン、ダクト内部、バーニア内部など
黄色成型色のランナーは存在せず、素組みでは黄色が一切再現されません。
材質
• 主要素材:PS(ポリスチレン)
• 関節部:ABS樹脂(多用)
• ポリキャップ:PVC
ABS樹脂が肩・膝・バズーカ・各ジョイントに大量使用されている点は、本キット最大の注意点です。
付属品
標準装備
• ラジエーターシールド(バズーカ収納ギミック付き)
• アトミック・バズーカ(分離・収納可能)
• ビームサーベル刃×2
• 専用スタンド
• スタンドジョイント(GP02A用/GP01用)
• 各種補色用シール
MLRS仕様との違い
2007年発売のMLRS仕様では、
• ビームバズーカ
• 多連装ロケットシステム(MLRS)
が追加され、武装構成が大きく異なります。
こちらはゲームオリジナル設定のバリエーション機です。
パッケージ

可動ギミック解説
フレキシブル・スラスター・バインダー
• 上下展開可能
• 各バーニアが独立回転
• 劇中のフライング形態を再現可能
• 経年劣化による垂れ下がりは少なめ
アトミック・バズーカ
• 肩後方からスイング可能
• バレルとベース部が分離
• シールド裏に収納可能
その他の可動
• 肩:スイング・回転可能
• 股関節:BJ接続で開脚可
• 膝:約100度
• 肘:約90度
• 足首:BJ接続で接地性良好
可動域は現行HGと比べると控えめですが、機体デザイン的には十分な範囲です。
モデリング・製作時の注意点
合わせ目
• 頭部
• 肩バインダー
• 腕部
• 膝関節
• アトミック・バズーカ
特に肩とバズーカの合わせ目は目立つため、仕上げ重視の場合は処理推奨です。
塗装時の注意
ABS樹脂が多いため、
• ラッカー直塗りは避ける
• 薄吹き+十分な乾燥
• 可能であればサフ
といった対策が必要になります。
総評・結論
HGUC ガンダムGP02A サイサリスは、核兵器運用という設定を忠実に反映した、重厚で完成度の高いHGUCキットです。
プロポーション、装備の迫力、独自ギミックは今なお高水準ですが、ABS樹脂の多用・色分け不足・合わせ目の多さなど、明確に「手のかかるキット」でもあります。
おすすめできる人
• ガンダム0083が好きな人
• 改造・塗装を楽しめる経験者
• プロポーション重視のモデラー
注意が必要な人
• ガンプラ初心者
• 素組み完成を重視する人
• ABS塗装に不慣れな人
クセは強いものの、唯一無二の存在感を放つ名キット。
「古いHGUCの傑作」として、今なお語り継がれる理由が詰まった一体です。

