HGUC 1/144 ガンダム NT-1(アレックス)詳細レポート|チョバムアーマー脱着が魅力の名作キット

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画像©創通・サンライズ©BANDAI SPIRITS

はじめに

『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』に登場するニュータイプ専用機、ガンダムNT-1(アレックス)。

RX-78-2 ガンダムの発展機として開発された本機は、カトキハジメ氏によるリファインデザインを基にHGUCシリーズ第47弾として立体化されました。

2004年6月に発売された本キットは、チョバムアーマーの完全脱着ギミックを搭載し、重装甲形態とスリムな素体状態の両方を再現可能。

古いHGUCながらも、繊細なモールドとプロポーションの良さで今なお高い人気を誇ります。

主なおすすめポイント

• チョバムアーマー脱着ギミックを完全再現。

プロポーションを損なわずに重装甲⇔素体を切り替え可能。

• 差し替え式ガトリング砲展開ギミックを搭載し、劇中の名シーンも再現可能。

• 豊富な武装構成:ビームライフル、サーベル、シールド、ガトリング砲を付属。

• 細かなモールドディテール:墨入れ効果が高く、成形色でも映える仕上がり。

一つのキットで二度おいしい、ギミック重視派にぴったりの内容です。

発売情報

• 発売日:2004年6月中旬

• 定価:1,980円(税込)

• HGUCナンバー:No.47

20年以上前の発売ながら、再販頻度が高く入手しやすい部類。

ただし人気機体ゆえにタイミング次第では品薄傾向となることもあります。

キット仕様

• スケール:1/144

• 成型色:ピュアホワイト、ブルー、レッド、イエロー、ブルーグレー、パープルグレーの多色成形

• 材質:PS樹脂中心(ABS未使用)

• ポリキャップ:PC-123プラス

ランナー構成

• Aランナー:多色成形(本体主要部、武装類)

• B1・B2ランナー:ホワイト(胴体・脚部など)

• Cランナー:グレー(チョバムアーマー一式)

• Dランナー:ブルー(外装・脚部など)

チョバムアーマー分のランナーが追加され、一般的なHGUCよりややボリューム感があります。

付属品一覧

• ガトリング砲×2(差し替え式)

• ビームライフル×1

• ビームサーベル×1(刃と柄一体成形)

• シールド×1

• チョバムアーマー一式

• ホイルシール、マーキングシール

• ハンドパーツ各種

シール量は少なめで、部分塗装による仕上げが楽しめる構成です。

パッケージ

画像©創通・サンライズ©BANDAI SPIRITS

可動域とギミック

2004年当時のHGUC基準に準拠した可動範囲で、アクション性よりも造形重視の設計です。

• 肘可動:約90度

• 膝可動:約100度

• 腰回転:40度前後(浮かせれば一回転可)

• 肩の前後スイングは限定的

• 頭部:左右回転は良好、上下可動は控えめ

ギミック

• チョバムアーマーの着脱(本体ラインを崩さない設計)

• 前腕部差し替えでガトリング砲展開再現

• フロントスカート独立可動

素立ち時のバランスは非常に優秀で、安定感のあるポージングが可能です。

カラーパターン・塗装ポイント

成形色での色分けは良好ながら、一部塗装が推奨されます。

• ツインアイ・センサー部:シール対応

• 胸部ダクト内部:黒塗装推奨

• バックパックや膝部:塗装補完が必要

• 股間V字マーク:シール再現

塗装推奨カラー

• ホワイト:ガンダムホワイト

• ブルー:ネイビーブルー系

• イエロー:キャラクターイエロー

• レッド:モンザレッド

• グレー:ニュートラルグレー

墨入れと艶消しトップコートを施すだけでも完成度が大きく向上します。

モデリング・改造例

古いHGUCゆえ、モデラーによる工作例も多く報告されています。

• 腹部延長加工(約2mm):寸胴気味の体型を改善

• 膝関節の可動拡大:干渉部分を削除し膝立ち対応

• 後ハメ加工:フェイスや胴体を後ハメ化し塗装効率アップ

• アンクルガード後ハメ:可動性と整備性を向上

また、HG ジムカスタムなど他キットとのミキシング改造でスタイルアップを狙う例も多く見られます。

評価・レビューまとめ

良い点

• 顔の造形が非常に良く「イケメンガンダム」と評される

• 素立ち姿が自然で安定性抜群

• モールドが細かく、素組みでも高密度な印象

• チョバムアーマー脱着ギミックが楽しい

気になる点

• 可動域は狭め(肘・腰・首に制限あり)

• アーマー装着時は一部武装が干渉

• 合わせ目が多く、処理が必要な箇所が多い

総評

HGUC 1/144 ガンダムNT-1(アレックス)は、2004年製の古さを感じさせない完成度を誇る傑作キットです。

チョバムアーマーの脱着、堅実なプロポーション、密度感ある造形が光る一方で、可動面や色分けでは時代相応の制限もあります。

しかし、塗装や墨入れで一気に化けるポテンシャルを持ち、『手を入れて育てる楽しみ』を感じられるガンプラです。

特に『ポケットの中の戦争』ファンにとっては、ケンプファーやザク改と並べて飾りたい名機体といえるでしょう。

総合評価(5段階)

造形・スタイル ★★★★★

可動性 ★★☆☆☆

ギミック ★★★★☆

色分け再現 ★★★☆☆

コスパ ★★★★☆

総合評価:★★★★☆(4/5)

まとめ:こんな人におすすめ

• 『ガンダム0080』の世界観が好き

• 重装甲ガンダムのメカニカル感を楽しみたい

• 墨入れ・塗装練習をしたい初心者

• チョバムアーマーギミックを体感したい

一方、現代的な可動性を求める方や素組み完成派にはやや不向きですが、丁寧に作り込むことで「令和でも通用する完成度」を味わえる一品です。

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