MG 1/100 ガンダム Ver.Ka 詳細レポート|カトキハジメ完全プロデュースの初代ガンダム

MG

画像©創通・サンライズ©BANDAI SPIRITS

はじめに

MGシリーズの中でも特別な存在感を放つ「MG 1/100 ガンダム Ver.Ka」。

本キットは、メカデザイナー・カトキハジメ氏が完全プロデュースしたRX-78-2ガンダムのリデザイン版として、2002年に発売された記念すべきモデルです。

アニメ版のガンダムとは一線を画す、スタイリッシュで実在感のあるプロポーションや繊細なディテールは、まさに“カトキ版ガンダム”の象徴。

内部フレームやコアファイターの変形ギミックなど、当時のMG技術を最大限に活かした構造も見どころです。

発売から20年以上が経った今でも色褪せない完成度を誇り、ガンプラ史における「Ver.Kaブランド」の原点とも言える本キット。

この記事では、造形・ギミック・塗装ポイントなどを徹底的にレビューしていきます。

主なおすすめポイント

本キットの最大の魅力は、メカニックデザイナー・カトキハジメ氏が完全プロデュースしたRX-78-2ガンダムの立体化にあります。

カトキ版ガンダムは「ガンダム・センチネル」で描かれた伝説的デザインで、多くのファンが待ち望んだMG化となりました。

2002年発売という比較的古い時期の製品ながら、造形・色分けともに現在でも通用する高品質。

コアファイターのコアブロック変形ギミック、メッシュパイプを採用した脚部構造、そして豊富な武装とデカール類がセットになった充実の内容が特徴です。

商品概要・特徴

本キットは、カトキハジメ氏による独自の解釈で再構築されたRX-78-2ガンダムです。

アニメ版とは異なる、スタイリッシュかつ機能的なデザインラインが特徴で、「ガンダムセンチネル0079」版をベースに製品化されています。

内部フレームにはメッシュパイプが使用され、メカニカルなリアリティを強調。

また、コアファイターの変形機構を忠実に再現し、装甲パーツの着脱でフレームを活かした展示も可能です。

発売情報・価格

• 発売日: 2002年12月下旬

• 定価: 3,960円(税込)

当時の標準的なMG価格帯で、現在でも再販や中古市場で入手可能です。

商品コードは「GDS-3814-57」となっています。

商品仕様

• スケール:1/100

• 全高:約18cm

• 成型色:クリームがかったホワイト、ブルー、レッド、イエロー、ダークグレー

• 材質P:、ABS、ポリキャップ、メッシュパイプ

• ランナー数:10枚

• 共用ランナー:MG ジム改と一部共通

• 可動部:肘関節90度以上、肩スイング、各バーニア可動

付属品一覧

• ビーム・ライフル(照準センサー可動、両手持ち対応)

• ハイパー・バズーカ(リアアーマーにマウント可能)

• ビーム・サーベル×2(バックパック格納対応)

• シールド(回転機構付き・背面装着可能)

• コア・ファイター(変形ギミック搭載)

• 非変形コア・ブロック(精密ディテール再現)

• マーキングシール/ドライデカール(カトキ版専用デザイン)

可動ギミック

本キットは初期MG系統の構造をベースに、より洗練された可動を実現。

頭部や肩関節は前後にスイングし、肘は90度以上の可動を確保しています。

腰や股関節は現代的なキットに比べると制限がありますが、ポージング再現には十分な可動範囲です。

コクピットハッチ開閉ギミックも搭載。さらに、コアファイターの主翼折りたたみやコクピット回転など、変形プロセスもリアルに再現されています。

パッケージとランナー構成

画像©創通・サンライズ©BANDAI SPIRITS

白背景にCG調のカトキ立ちポーズを描いた、Ver.Kaシリーズらしいシンプルで洗練されたパッケージ。

ランナーは全10枚構成で、武装用のモナカ割りパーツやメッシュパイプが付属します。

一部ランナーはMGジム改と共用のため、余剰パーツも含まれています。

モデリング・塗装解説

成型色と色分け

クリームがかったホワイトを基調に、ブルー・レッド・イエローが分割成型されており、素組みでも完成度は高め。

しかし、カトキ版特有の立体感を再現するなら、塗装による色味調整が効果的です。

• 白装甲: ラベンダー系の陰影を加えると立体感UP

• 青パーツ: グラデーション塗装で質感向上

• 赤パーツ: オレンジ寄りの赤で映える発色に

• フレーム: メタリック塗装で情報量を増加

合わせ目処理

脚部・腕部・頭部・武器類にモナカ割りの合わせ目があり、合わせ目消しの難易度は高めです。

タミヤセメントやリキッドサーフェイサーを併用すると効果的です。

モデラー加工例(改修ポイント)

• 胸部幅の調整でシルエットをシャープに

• 腰部の位置上げで全体バランスを最適化

• 股関節の取り付け改修で可動性向上

• 内部フレームの塗装で情報密度アップ

モデルとしての評価

素組みの完成度

2002年発売ながら、色分け・造形のクオリティは今でも十分通用します。

ただし、可動域は最新MGに比べてやや狭め。

良い点

• 初心者にも組みやすい設計

• 成型色でしっかりとした色分け

• 組み立てがシンプルでテンポ良く進む

気になる点

• 肩スイングなし

• 股関節可動が制限的

• 合わせ目処理がやや多い

人気・評判

カトキハジメ版ガンダムとして根強い人気を持ち、発売から20年以上経った現在も作例が絶えません。

最新のVer.3.0と比べるとギミック面では劣りますが、“カトキ版RX-78-2”の造形美を味わえる唯一のMGとして高く評価されています。

総評

MG 1/100 ガンダム Ver.Kaは、カトキハジメ氏のデザイン哲学を体験できる特別なキットです。

古い構造ながら、今なお多くのファンに愛される完成度とスタイルを誇ります。

おすすめ対象:

• カトキハジメ氏のデザインが好きなファン

• 塗装技術を磨きたい中級~上級モデラー

• ガンプラの歴史をたどりたいコレクター

非推奨対象:

• 高可動・最新ギミック重視のビルダー

• 素組みで完璧な完成度を求める初心者

総合評価:★★★★☆(4/5)

カトキ版ガンダムの決定版。時代を超えた価値を持つ、歴史的MGキットです。

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