
はじめに
MG 1/100 ガンダムエピオン EWは、『新機動戦記ガンダムW Endless Waltz』に登場する悪魔的なガンダムを、カトキハジメ氏の手によって完全新規デザインで立体化したマスターグレードキットです。
最大の特徴は、MS形態とMA形態(双頭のドラゴン形態)への完全変形を実現している点。
カトキ氏特有の洗練されたラインにより、テレビ版とは異なるシャープでスタイリッシュな印象を放っています。
主なおすすめポイント
• MS⇔MA完全変形を再現:差し替えなしでドラゴン形態へ変形可能
• 成型色による高い完成度:素組みでもほぼ設定どおりの色分けを実現
• 高密度ディテールと重量感:MGらしいメカニカル造形で圧倒的存在感
• 豊富なギミックと可動:ヒートロッドやウイング展開などのアクション性が高い
素組みでも完成度が極めて高く、塗装不要で美しい仕上がりになる点が魅力です。
機体設定とデザイン
ガンダムエピオンは、秘密結社OZの総帥トレーズ・クシュリナーダが開発した格闘戦特化型MS。
パイロットはヒイロ・ユイおよびゼクス・マーキスで、射撃武装を一切持たない純粋な近接戦闘用モビルスーツです。
EW版では、カトキハジメ氏による新規リファインにより、より細身で流麗なフォルムへと生まれ変わりました。背部の巨大ウイングユニットや、ドラゴンを思わせる変形形態が特徴的で、禍々しさと美しさを兼ね備えたデザインになっています。
発売情報
• 通常版 2011年6月25日発売 5,280円
• ガンダムベース限定 スペシャルコーティング 2021年1月8日発売 9,350円
• クロスコントラストカラー/クリアホワイト 2025年4月26日発売 6,600円
• シュトゥルム・ウント・ドラング装備(PB限定) 2023年12月発売 7,480円
通常版は現在も安定して流通しており、5,000円前後で入手可能です。限定版はガンダムベースやプレミアムバンダイでの販売となります。
商品仕様
• スケール:1/100
• 型番:MG 1/100 OZ-13MS
• シリーズ:マスターグレード
• 対象年齢:15歳以上
• 成型色構成
ワインレッド(艶あり・なし)、ダークブルー、イエロー、ライトグレー、ダークグレーを基調に、クリアグリーンのビームソード刃とサーチアイパーツが付属。ABSおよびKPS樹脂による関節構造で、剛性と柔軟性のバランスが取れています。
付属品一覧
• ビームソード(リード線式ケーブル付き)
• エピオンシールド
• ヒートロッド(ボールジョイント連結)
• パイロットフィギュア(ゼクス・マーキス/ヒイロ・ユイ)
• 各種マニピュレータ(平手・握り手)
• スタンド接続パーツ(MS・MA両形態対応)
• ドライデカール&ホイルシール
限定版「クロスコントラストカラー」ではホワイト×ゴールドメタリックのクリア成形を採用し、特別感のある高級仕様となっています。
パッケージ

可動・変形ギミック
• 首部・肩部:二重関節構造で自然な可動。肩は引き出し機構付き。
• 腰部・胸部:干渉が多く可動域は狭めだが、安定感が高い。
• 脚部・足首:二重関節とつま先スイングで広い可動範囲を確保。
• MA変形ギミック:差し替えなしで完全変形可能。ウイング展開連動機構やスラスター回転など、緻密な構造が再現されています。
可動域自体はWシリーズ特有の制限があるものの、変形ギミックとの両立を考慮した安定した設計が光ります。
モデリングと色分け
成型色のみでほぼ完璧な色分けが実現しており、塗装なしでも映える構成です。
塗装派の方には、以下のようなアレンジもおすすめです。
• ビームソード刃をイエロー寄りに調整して発光感を強調
• 目の周囲や爪の間に黒を入れて陰影を演出
• ケーブル部をメタリック塗装して質感をアップ
また、スミ入れを行うことで胸部や腰部モールドの密度感がより際立ちます。
評価と総評
組みやすさ ★★★★☆(中級者向け)
素組み完成度 ★★★★★(塗装不要レベル)
可動性 ★★★☆☆(腰回りは制限あり)
変形ギミック ★★★★★(差し替えなし完全変形)
コスパ ★★★★☆
総評:今なお輝きを放つMGの名作。
2011年発売ながら、完成度は現在のMG基準でも十分通用します。
成型色の色分け精度、変形ギミック、造形バランスの三拍子が揃い、“禍々しくも美しい”エピオンの魅力を最大限に再現した傑作です。
特に素組みでも満足度が高く、初心者にもおすすめできる一本。
ガンダムWファンはもちろん、MGの変形機構を楽しみたいモデラーにもぜひ手に取ってほしいキットです。
初心者向けおすすめ度:★★★★☆
ガンプラファン向けおすすめ度:★★★★★
改造・カスタマイズ難度:中程度

