ポチップ
はじめに
Ver.Ka20周年記念として2023年に登場した「MG 1/100 ゼータガンダム Ver.Ka」は、ガンプラ史上においても特別な位置づけのモデルです。
TV版デザインへの原点回帰をテーマとし、変形・可動・造形のすべてにおいて過去最高レベルの完成度を実現しています。
主なおすすめポイント
TV版アニメへの原点回帰
本キットは、藤田一己氏によるアニメ設定画を忠実に再現。カトキハジメ氏プロデュースのVer.Kaでありながら、従来の「カトキアレンジ」ではなく、あくまで“TV版デザイン”の再現を重視しています。
そのため、往年のファンにとっては懐かしく、同時に新鮮な印象を与える仕上がりです。
史上最高峰の変形機構を実現
MS形態とウェイブ・ライダー形態のどちらも破綻のないプロポーションを追求。
複雑なギミックを極限まで洗練させ、スムーズな完全変形を可能にしています。
Ver.2.0と比較しても変形工程が合理化され、より扱いやすくなりました。
可動域の大幅進化
肩関節の引き出し機構や首の二重関節によって、自然でダイナミックなポージングが可能。
劇中ポーズの再現度は歴代ゼータの中でも随一です。
メタリックな質感と高級感
エクストラフィニッシュ加工により、金属感のあるディテールを各部に表現。
頭部バルカンや胸部ブレードアンテナ、腰部モールドが光を受けるたびに煌めき、素組みでも圧倒的な存在感を放ちます。
商品概要
『機動戦士Ζガンダム』に登場する主人公機「MSZ-006 ゼータガンダム」の、MGシリーズ第3弾となるキットです。
1996年の初代、2005年のVer.2.0から実に18年ぶりの完全新規造形。
胸部はTVアニメ版の設定画に忠実な造形で、胸板の角度や面構成がより自然なラインに。
面長の頭部デザインも劇中の印象をしっかりと再現しています。
発売情報
• 発売日：2023年4月29日
• 価格：7,150円（税込）
• 対象年齢：15歳以上
• メーカー：BANDAI SPIRITS ホビー事業部
当初は2023年2月発売予定でしたが、クオリティ調整のため4月に延期。価格はVer.2.0より約1,600円ほど上がりましたが、内容を考えると十分に納得の値段設定です。
商品仕様
• スケール：1/100
• 全高：約198mm
• 素材：KPS樹脂構成（ABS・ポリキャップ不使用）
• ランナー総数：14枚＋ビームサーベル用1枚
内部フレームや関節部にはKPS素材を採用し、耐久性と組みやすさを両立。
アンダーゲート構造でゲート跡が目立ちにくく、素組みでも完成度の高い仕上がりになります。
付属品
• ビーム・ライフル ×1
• ビーム・サーベル ×2
• シールド ×1
• グレネード・ランチャーカートリッジ ×2
• ハンドパーツ一式（握り手・平手・武器持ち手）
• カミーユ・ビダン フィギュア（立ち姿・搭乗姿の2種）
• ディスプレイジョイント（MS／WR形態用）
• 水転写式デカール（カトキハジメ氏デザイン）
※ハイパー・メガ・ランチャーは非付属です。別売り展開が期待されています。
パッケージ
可動・変形ギミック
ゼータの代名詞ともいえる“完全変形”を差し替えなしで実現。
胸部・腰部・脚部・背部フライングアーマーの4つの構造が大きく進化し、MS形態・WR形態ともに安定したフォルムを保持します。
また、肩アーマーや脚部ふくらはぎのスライドギミックなど、ポーズを取るたびに機構の緻密さを体感できます。
組み立て・色分け・塗装
パーツによる色分けが非常に優秀で、ホイルシールは最小限。
塗装なしでも設定色をほぼ完全に再現可能です。
内部モールドや装甲裏のメカディテールも密度が高く、スミ入れを施すだけでリアリティが一気に向上します。
組み立ては変形機構の理解が必要なため中級者向けですが、パーツ精度が高く、ストレスを感じる箇所はほとんどありません。
モデルとしての総評
完成度：★★★★★
変形ギミック：★★★★★
可動・安定性：★★★★☆
組みやすさ：★★★☆☆
Ver.Ka20周年の名に恥じない、まさに「技術の集大成」と呼べる一品です。
• 変形・可動・造形のバランスが非常に高く、両形態のプロポーションに破綻がない。
• シールレスで仕上がる色分けとエクストラフィニッシュ加工による高級感。
• 唯一の欠点は、変形難度の高さと価格面。
しかしそれを差し引いても、「MG史上最高クラスのZガンダム」と言って差し支えない完成度です。
TV版デザインが好みの方、Ver.2.0で物足りなさを感じた方には、間違いなくおすすめの傑作キットです。
まとめ
MG 1/100 ゼータガンダム Ver.Kaは、“原点回帰と技術革新の融合”というテーマを完璧に体現したモデル。
Ver.Kaらしい精密構造と、TVアニメ版のシルエットを忠実に再現する造形美が見事に両立しています。
複雑な変形ギミックを楽しめる上級者向けながら、素組みでも完成度が高く、組んで飾るだけで満足できる仕上がり。
ゼータという機体が持つ“変形に正解がない魅力”を、まさにプラモデルという形で再定義した逸品です。
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