
はじめに
バンダイスピリッツより2021年6月19日に発売された「RG 1/144 ウイングガンダム」は、TV版『新機動戦記ガンダムW』の主役機を完全新規造形で立体化したリアルグレードシリーズ第35弾です。
1/144スケールながらも緻密なディテールと独自ギミックを搭載し、まさにRGシリーズの集大成ともいえる完成度を誇ります。
主なおすすめポイント
RGオリジナルの翼展開ギミック
本キット最大の魅力は、鳥の羽ばたきをモチーフにした6枚羽の展開機構。
設定にはないリアルグレード独自のアレンジが加えられ、翼の赤い部分が独立可動。スライド機構によって多彩な表情を演出できます。
各羽根にはロック機構も備わっており、勝手に開くことのない扱いやすい設計です。
広い可動域と高い保持力
肩・胴体・股関節には可動ギミックが内蔵され、バスターライフルやビームサーベルを構えたポージングも安定。
「ポロリしにくい設計」が徹底されており、アクションポーズ時でも高い保持力を発揮します。
素組みでの完成度が高い
多色成形ランナーによる精密な色分けにより、塗装しなくても設定色を忠実に再現。
ブルーやレッドのビビッドな発色が映え、アニメ以上に鮮やかな印象を与えます。
商品概要・特徴
• スケール:1/144
• 全高:約12cm(約110mm)
• 完全新規造形によるパーツ構成
• アドヴァンスドMSジョイントを翼基部にのみ採用
本キットでは可動強度を高めるため、近年のRGシリーズ同様にフレーム構造をKPS素材中心で構築。組みやすさと強度を両立しています。
バード形態への変形機構
本キットはパーツの差し替えでバード形態へ変形可能。
頭部や腰の180度回転、膝のクランク収縮、ランディングクロー展開など、シンプルな手順で高速飛行形態を再現できます。
変形時間はおよそ20分。アクションベースを使えば飛行ポーズのディスプレイも容易です。
発売情報・価格
• 発売日:2021年6月19日
• 定価:3,520円(税込)
• シリーズ番号:RG No.35
• メーカー:バンダイスピリッツ
商品仕様
成型色構成
ホワイト(2色)、ブルー、レッド、イエロー、グレー、ダークグレー、クリアグリーン。
グロスインジェクション仕様で外装に光沢感があり、ホワイト部分は濃淡の差で立体感を演出しています。
材質
PS(外装)、KPS(内部フレーム)、ABS・PP(MSジョイント部)。
ランナー数:16枚(8袋構成)
付属品
• バスターライフル×1(スライドギミック付き)
• シールド×1(ビームサーベル収納連動ギミック付き)
• ビームサーベル×1(刃2本付属)
• ハンドパーツ3種×左右
• アクションベース対応ジョイント
• リアリスティックデカール×1枚(シールタイプ)
可動ギミックの詳細
• 頭部:上下・左右に大きく可動
• 胴体:前後左右にスイング可能でひねりも自然
• 肩関節:引き出し式で広範囲可動、アーマー干渉も少ない
• 肘・膝:二重関節構造で深くまで曲げ可能
• 股関節:展開ギミックにより立て膝・開脚も容易
• 翼:ロック付き可動+6枚羽展開ギミックで迫力ある展開が可能
パッケージと組み立て

パッケージはウイングガンダムのフル装備姿とバード形態が描かれた、RG特有のスタイリッシュなデザイン。
ランナーは全て新規金型で、アンダーゲート処理が施されているためゲート跡が目立ちにくくなっています。
組み立て時間は素組みで約3〜7時間。シール貼りまで含めると10時間程度が目安です。
モデリングアドバイス
• 合わせ目:目立たない設計で、塗装なしでも美しく仕上がります。
『おすすめ塗装』
• デュアルアイ:シルバー下地+蛍光グリーン
• スミ入れ:エナメル系でモールドを強調
• ディスプレイ提案:バード形態固定展示用に2機目を用意するファンも多いです。
総合評価
• 完成度:★★★★★(素組みで高水準)
• 可動性:★★★★★(RG屈指の広可動)
• 作りやすさ:★★★★☆
• 価格満足度:★★★★☆
多くのレビューで85点以上の高評価を獲得しており、
「翼ギミックの完成度」「合わせ目のなさ」「変形のしやすさ」などが特に好評です。
一方で、細かいパーツの多さや翼組み立ての手間、若干高めの価格が指摘される点ではあるものの、
それらを補って余りある完成度と満足感を得られるキットです。
総評
「RG 1/144 ウイングガンダム」は、
TV版ウイングガンダムの魅力を1/144スケールに凝縮した傑作モデルです。
リアルグレードの技術を結集した緻密な色分け、独創的な翼ギミック、広い可動域、そして組みやすい構造。
どれをとっても高水準に仕上げられています。
ウイングガンダムファンはもちろん、
「RGシリーズの完成度を体感したい」というモデラーにも強くおすすめできる一品です。

