
はじめに
2005年に発売された「HGSEED セイバーガンダム」は、『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』に登場するアスラン・ザラ搭乗機「ZGMF-X23S セイバーガンダム」を1/144スケールで立体化したガンプラです。
セカンドステージシリーズに属する機体で、最大の特徴は一部パーツの差し替えによってMA(モビルアーマー)形態へ変形できること。背部に装備された大型ビーム砲や航空機を思わせるシルエットも相まって、現在でも根強い人気があります。
一方で、発売から長い年月が経過しているため、色分けや合わせ目、関節構造などには現代のHGと比べて気になる部分もあります。
この記事では、HGSEED セイバーガンダムの基本情報から付属品、可動域、変形ギミック、色分け、合わせ目、加工ポイントまで詳しく紹介します。
HGSEED セイバーガンダムのおすすめポイント
まずは、このキットの魅力を簡単にまとめます。
MA形態への変形が可能
セイバーガンダム最大の特徴が、MA形態への変形ギミックです。
一部パーツを取り外す必要はありますが、肩や翼、背部の機首などを変形させることで、劇中の航空機を思わせるMA形態を再現できます。
MSとMAの2形態を楽しめるため、変形ギミックが好きなモデラーには特におすすめです。
バランスの良いプロポーション
2005年発売の旧HGながら、プロポーションは比較的良好です。
セカンドステージシリーズの中でも全体的なバランスがまとまっており、古さを感じさせにくいスタイルに仕上がっています。
HGCEシリーズなど、現在のキットと並べる場合には脚部関節の交換などを行うことで、さらに違和感を減らすこともできます。
当時のHGとしては優秀な可動域
関節構造そのものはシンプルですが、当時のHGとして見ると可動範囲は良好です。
特に開脚範囲が広く、頭部も可変ギミックを利用することで大きく上を向かせることができます。
足裏に目立つ肉抜きがない点なども含め、旧HGとしては丁寧に作られたキットです。
武装が充実している
武装も充実しています。
高エネルギービームライフル、空力防盾、ヴァジュラビームサーベル2本に加え、背部にはセイバーガンダムを象徴する大型のアムフォルタスプラズマ収束ビーム砲を装備。
MS形態だけでなく、MA形態でも武装を活用したディスプレイを楽しめます。
HGSEED セイバーガンダムの商品概要
セイバーガンダムは、『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』に登場するモビルスーツです。
パイロットはアスラン・ザラ。
航空機を思わせる機体デザインを持ち、背部には大型の「M106 アムフォルタス プラズマ収束ビーム砲」を装備しています。
また、セイバーガンダムはMS形態からMA形態へ変形可能。HGSEED版でも、この特徴的な可変機構が再現されています。
主な特徴
- HG GUNDAM SEEDシリーズのキット
- 1/144スケール
- アスラン・ザラ搭乗機
- MA形態への変形ギミックを搭載
- 背部に大型アムフォルタスビーム砲を装備
- ビームライフル、シールド、ビームサーベルを付属
- 一部の細かな色分けはホイルシールで再現
成形色による色分けは基本的な機体カラーを再現していますが、胸部やダクト、武装など細かな部分にはシールや部分塗装が必要です。
発売情報・価格
- 商品名:HGSEED セイバーガンダム
- 初版発売:2005年3月上旬
- 価格:1,650円(税込)
- シリーズ:HIGH GRADE GUNDAM SEED
- スケール:1/144
発売当時のHGとしては比較的標準的な価格帯のキットです。
現在は再販されることもあるため、購入時期によっては店頭や通販で入手できる場合があります。
商品仕様
- 成形色:赤・白・青・黄・グレーなど
- 主な材質:PS、ABS、POM、ポリキャップ
- ポリキャップ:PC-123プラス、PC-15
- 全高:約15cm以下
- 変形:MS形態⇔MA形態
成形色は複数のカラーで構成されていますが、細かな部分まで完全に色分けされているわけではありません。
特に胸部や脚部、武装などには部分塗装を加えることで、設定画に近い仕上がりになります。
付属品
HGSEED セイバーガンダムには、劇中で使用する主要武装が一通り付属します。
- 高エネルギービームライフル「MA-BAR70」×1
- 空力防盾(シールド)×1
- ヴァジュラビームサーベル×2
- ビームサーベル用クリアエフェクト
- ホイルシール
- ハンドパーツ
セイバーガンダムの基本的な武装構成を再現できる内容になっています。
また、MA形態への変形時には一部パーツを取り外して使用します。
可動域をチェック
2005年発売のHGということもあり、関節構造は現代のHGと比べるとシンプルです。
しかし、実際に動かしてみると当時のキットとしては十分な可動範囲を確保しています。
頭部
頭部は前後のはめ込み式で、側面には合わせ目ができます。
可変ギミックの恩恵もあり、頭部は比較的大きく上方向へ向けられます。
ポージングの際には、飛翔するような姿勢を取らせやすいのがポイントです。
肩部
肩は基本的に回転による可動となっており、現代のHGで見られるような肩関節の前後スイング機構はありません。
そのため、両腕を前方へ大きく突き出すようなポーズには限界があります。
肘
肘は約90度程度まで曲げることができます。
ビームライフルを構える程度であれば十分対応できますが、現在のHGと比較すると可動範囲は控えめです。
腰
腰は回転式です。
前後への大きなスイング機構などはありませんが、左右方向へのひねりによってポーズに変化を付けられます。
股関節
股関節にはボールジョイントを採用。
開脚範囲は旧HGとしては優秀で、脚を大きく開いたポージングにも対応できます。
膝
膝は比較的よく曲がります。
旧キットとしてはポージングの自由度を確保しやすい部分です。
足首・つま先
足首のスリッパ部分は左右へ傾けることができます。
さらに、つま先も独立して可動します。
接地性を調整しやすいため、ポーズを取らせた際の安定感にもつながります。
MA形態への変形ギミック
セイバーガンダムの大きな見どころが、航空機のようなMA形態です。
完全な一体変形ではなく、一部パーツを取り外して組み替える方式となっています。
基本的な変形手順は以下の通りです。
- 手首パーツを取り外す
- 肩アーマーを下げる
- 背部の翼を展開する
- アムフォルタスビーム砲を回転させて上方へ展開
- 背部の機首部分を前方へスライド
- 腰を180度回転
- 膝をクランク状に曲げる
- つま先を伸ばす
- 空力防盾とビームライフルを所定の位置へ取り付ける
変形後はMS形態とは大きく印象が変わり、戦闘機を思わせるシルエットになります。
セイバーガンダムを購入するのであれば、MS形態だけでなくMA形態でも飾っておきたいキットです。
パッケージについて

パッケージはHG GUNDAM SEEDシリーズ共通のデザインを採用しています。
再販時期によってバンダイロゴなどの表記が異なり、2018年9月以降の再販版では青いバンダイロゴ、2022年中期以降のものではバンダイナムコロゴが右上に入っています。
中古品や再販品を購入する場合は、パッケージのロゴを見ることである程度の時期を判断できます。
ランナー構成
ランナーの細かな構成は製造時期などによって異なる場合がありますが、基本的には機体の各部を複数の成形色で構成しています。
主なカラーは以下のような構成です。
- 赤系:胴体、脚部など
- 白系:装甲、ウイングなど
- 青系:一部装甲・各部パーツ
- 黄系:センサー、ダクトなど
- グレー系:武装、内部パーツなど
- クリア:ビームサーベルエフェクト
- ホイルシール:細かな色分けの補完
旧HGらしく、成形色だけで設定カラーを完全再現するタイプではありません。
素組みを楽しむのであればシールを活用し、塗装する場合は不足している部分を部分塗装すると完成度を高められます。
モデリング解説
色分けについて
成形色による色分けは基本的な機体カラーを再現していますが、細部には不足があります。
特に気になる部分は以下です。
頭頂部センサー
頭頂部のセンサーは水色のホイルシールで補います。
塗装する場合は、設定に合わせた水色系のカラーを使用すると見栄えが良くなります。
胸部
胸部にはホワイトラインなど、シールで補う部分があります。
また、胸部中央のV字マークは成形色による色分けがされていないため、完成度を上げるならイエローで塗装したい部分です。
フロント・サイドアーマー
フロントアーマーやサイドアーマーにもホワイトやイエローの色分けが不足しており、シールで補います。
ただし、曲面部分に貼るシールは剥がれやすいため、長期間飾る場合は塗装したほうがきれいな状態を維持しやすくなります。
空力防盾
シールド中央の突起部分はイエローのシールで補います。
周囲のグレー部分にも塗装が必要な箇所があります。
アムフォルタスビーム砲
背部の大型ビーム砲にも細かな色分けがあり、フィン状の部分などはグレーで塗装すると引き締まります。
ビームライフル
ビームライフルの照準レンズ部分も色分けされていないため、塗装による補完がおすすめです。
合わせ目について
発売時期を考えると仕方のない部分ですが、合わせ目は比較的多く存在します。
主な箇所は以下の通りです。
- 頭部
- 肩アーマー
- 前腕
- 上腕
- 脚部
- スネ・ふくらはぎ
- アムフォルタスビーム砲
- ビームライフル
特に肩アーマーや脚部、背部の大型ビーム砲などは合わせ目が目立ちやすい部分です。
完成度を高めたい場合は、接着剤を使用した合わせ目消しや、パテ埋め、ヤスリがけなどを行うと効果的です。
部分塗装で仕上げたいポイント
素組みから一歩進んだ仕上がりを目指すなら、以下の部分を優先して塗装すると効果的です。
- 胸部中央のV字マーク
- 鎖骨部分のインテーク内部
- リアアーマーのフチ
- 膝周辺のダクト
- アムフォルタスのフィン状部分
- 空力防盾のグレー部分
- ビームライフルの照準レンズ
- 背部機首部分の砲口・フチ
すべてを塗装する必要はなく、目立つ部分から少しずつ塗装するだけでも印象は大きく変わります。
HGSEED セイバーガンダムの加工ポイント
脚関節を交換する
セイバーガンダムを現在のHGCEシリーズと一緒に飾りたい場合に検討したいのが、脚関節の交換です。
ホビージャパン付録の「HGガンダムSEEDカスタムキット」の脚関節に交換することで、可動範囲を広げるとともに全高を伸ばす加工例があります。
これにより、HGCEシリーズのキットと並べた際にもプロポーションを合わせやすくなります。
ただし、現在では入手性に難があるパーツなので、無理に用意する必要はありません。
合わせ目を消す
本格的に仕上げるなら、合わせ目消しは優先したい加工です。
特に、
- 肩
- 前腕
- 脚部
- 頭部
- アムフォルタスビーム砲
- ビームライフル
などは処理すると完成度が大きく向上します。
シール部分を塗装する
曲面部分のシールは、時間が経つと端から浮いたり剥がれたりすることがあります。
そのため、長期間ディスプレイする場合や塗装環境がある場合は、シールで補う部分を塗装に置き換えるのもおすすめです。
HGSEED セイバーガンダムの評価
プロポーション
プロポーションは旧キットとしてはかなり良好です。
セカンドステージシリーズの中でもバランスが良く、セイバーガンダムらしいシャープなシルエットを楽しめます。
特に大型の背部ビーム砲や翼によって、立たせるだけでも存在感があります。
可動域
可動域は現代のHGと比較するとシンプルです。
肩のスイング機構がないほか、腰も基本的に回転のみ。
一方で、開脚範囲や頭部、膝などは当時のキットとしては十分な可動性能を持っています。
「2005年発売」という点を考えれば、よく動く部類のキットと言えるでしょう。
色分け
色分けは現在のHGと比較すると物足りません。
シールで補える部分も多いものの、胸部や各種ダクト、武装などには部分塗装したい箇所があります。
素組みならシール、完成度を重視するなら部分塗装という使い分けがおすすめです。
合わせ目
合わせ目はかなり多めです。
特に肩、前腕、脚部、背部ビーム砲などは目立ちやすいため、塗装や加工を楽しみたいモデラー向けと言えます。
逆に、合わせ目消しや塗装に挑戦したい初心者にとっては、ステップアップ用の題材としても面白いキットです。
足裏
足裏に目立つ肉抜きがない点は、旧HGとしては嬉しいポイントです。
細かな部分までしっかり作り込まれているため、ディスプレイ時にも足元の見栄えが良くなっています。
セイバーガンダムの人気・評価
セイバーガンダムは劇中での活躍期間こそ長くありません。
特にフリーダムガンダムによって撃破されるシーンが強く印象に残っている機体でもあります。
そのため、アスラン搭乗機としてはイージスガンダムやジャスティスガンダム、インフィニットジャスティスガンダムなどと比較すると、やや注目度が低い印象があります。
しかし、MSとMAの両方を楽しめる可変機という個性は非常に強く、変形ギミックが好きなモデラーからは根強い人気があります。
また、SEEDシリーズのHGCE化が進んだことで、旧HG版セイバーガンダムを現代のフォーマットでリメイクしてほしいという期待も持たれている機体です。
HGSEED セイバーガンダムはこんな人におすすめ
このキットは、以下のような人におすすめです。
変形ギミックが好きな人
最大の魅力はやはりMA形態。
MSと航空機のようなMA形態を切り替えて楽しみたい人にはおすすめです。
SEED DESTINYの機体を集めている人
アスラン・ザラの搭乗機ということもあり、SEED DESTINYの機体をコレクションしているなら押さえておきたいキットです。
旧キットの改修を楽しみたい人
合わせ目消しや部分塗装、関節交換など、手を加えることで完成度を高められる余地が多くあります。
そのため、旧HGを自分好みに仕上げることが好きなモデラーにも向いています。
HGSEED セイバーガンダムのメリット・デメリット
メリット
- MA形態へ変形できる
- MS・MAの2形態を楽しめる
- 旧HGとしてはプロポーションが良好
- 開脚範囲が広い
- 頭部の可動範囲が比較的優秀
- 足裏に目立つ肉抜きがない
- 武装が充実している
- 改修による伸びしろが大きい
デメリット
- 合わせ目が多い
- 細かな色分けが不足している
- シールを使用する箇所が多い
- 曲面部分のシールは剥がれやすい
- 肩のスイング機構がない
- 腰は基本的に回転のみ
- 現代のHGと比べると関節構造がシンプル
HGSEED セイバーガンダム総評
HGSEED セイバーガンダムは、2005年発売の旧キットながら、MA形態への変形と良好なプロポーションが魅力のガンプラです。
現代のHGと比較すると、色分けや可動、合わせ目処理などには明確な古さがあります。
特に肩の可動や腰の構造、細かな色分けなどは、最新のHGCEシリーズと比べると物足りなさを感じるでしょう。
しかし、それを補って余りあるのがセイバーガンダムならではの変形ギミックです。
MS形態では大型のアムフォルタスビーム砲を背負った特徴的なスタイルを楽しめ、MA形態に変形させれば一気に航空機らしいシルエットへ変化します。
「旧キットだからイマイチ」というよりも、現在のキットとは違った楽しみ方ができるガンプラと考えるとよいでしょう。
素組みでも十分楽しめますが、より完成度を高めるなら、合わせ目消しと部分塗装がおすすめです。
特に胸部のV字マークや各部ダクト、アムフォルタスビーム砲などを塗装するだけでも、かなり引き締まった印象になります。
さらに脚関節を「HGガンダムSEEDカスタムキット」などを利用して改修すれば、可動範囲や全体のプロポーションを現代のHGCEシリーズに近づけることも可能です。
セイバーガンダムの立体物としての最大の魅力は、やはりMSとMAを1体で楽しめること。
SEEDシリーズの可変機が好きな人や、旧HGの改修に挑戦してみたい人にとって、今でも十分楽しめるキットです。
