
はじめに
『機動戦士ガンダムSEED』に登場する砲撃戦特化型MS「カラミティガンダム」が、FULL MECHANICSシリーズで1/100スケールキットとして登場しました。
2021年6月26日に発売された「FULL MECHANICS 1/100 カラミティガンダム」は、完全新規造形による高密度なディテールと、RE/100シリーズのような組み立てやすさを両立したキットです。
MGクラスを思わせるメカニカルな造形に加え、成型色による優れた色分け、多彩な可動ギミック、そしてABS・ポリキャップを使用しないKPS関節を採用している点も大きな特徴。
今回は、そんな「FULL MECHANICS 1/100 カラミティガンダム」の商品仕様から付属武装、可動性能、色分け、合わせ目、塗装のしやすさまで詳しく紹介します。
FULL MECHANICS 1/100 カラミティガンダムとは?
「GAT-X131 カラミティガンダム」は、『機動戦士ガンダムSEED』に登場する地球連合軍の後期GAT-Xシリーズに属するモビルスーツです。
生体CPU「ブーステッドマン」の一人であるオルガ・サブナックが搭乗し、強力な火力を活かした砲撃戦を得意としています。
胸部に搭載された「スキュラ」、背部の「シュラーク」、手持ち式の「トーデスブロック」、シールドに内蔵された「ケーファー・ツヴァイ」など、多数の重火器を装備しているのが特徴です。
その特徴的な重武装を、1/100スケールならではの情報量で立体化したのが「FULL MECHANICS 1/100 カラミティガンダム」です。
FULL MECHANICSシリーズ第1弾
本キットは、FULL MECHANICSシリーズの第1弾として登場しました。
FULL MECHANICSは、MGのような高密度なメカディテールを追求しながら、複雑なフルフレーム構造にこだわらず、比較的組み立てやすい設計を採用している1/100スケールシリーズです。
「MGほど複雑な構造は必要ないけれど、HGよりも大きく、精密なガンプラが欲しい」というユーザーにも適したシリーズといえるでしょう。
カラミティガンダムも、腕部などにはフレーム構造を取り入れながら、全体としては組み立てやすさを重視した設計になっています。
FULL MECHANICS 1/100 カラミティガンダムの主な特徴
本キットの注目ポイントをまとめると、以下のようになります。
- 完全新規造形による高密度なメカディテール
- 1/100スケールならではの迫力あるサイズ
- 成型色による優れた色分け
- シールの使用を最小限に抑えた設計
- KPS関節によるABS・ポリキャップレス構造
- 頭部、腹部、肩、股関節などに多彩な可動ギミックを搭載
- 「トーデスブロック」「ケーファー・ツヴァイ」「シュラーク」を精密に再現
- 重武装ながらポージングを楽しめる設計
特に魅力的なのが、「MG級のディテール」と「組み立てやすさ」のバランスです。
1/100スケールの大型キットながら、複雑すぎない構造になっているため、MGシリーズとはまた違った感覚で製作できます。
発売日・価格
- 「FULL MECHANICS 1/100 カラミティガンダム」の基本的な商品情報は以下の通りです。
- 商品名:FULL MECHANICS 1/100 カラミティガンダム
- 作品:機動戦士ガンダムSEED
- スケール:1/100
- 発売日:2021年6月26日
- 価格:5,500円(税込)
- 販売形態:一般流通
また、後にガンダムベース限定でクリアカラー版も発売されています。
商品仕様
スケール
1/100スケールで立体化されています。
HGシリーズよりも一回り大きく、各部のディテールや武装の存在感をより楽しめるサイズです。
カラミティガンダムはもともと重武装の機体なので、大型の「トーデスブロック」や背部の「シュラーク」と組み合わせることで、1/100ならではの迫力を感じられます。
成型色
成型色による色分けも非常に優秀です。
主な成型色には以下のようなカラーが使用されています。
- オレンジ
- イエロー
- ホワイト
- ダークグレー
- ダークブルー
- ライトグレー
- ライトブルー
- クリア
胴体や脚部のオレンジ、胸部インテークのイエロー、肩部のホワイトなど、カラミティガンダムの特徴的なカラーリングがパーツ分割によって再現されています。
武装についても複数の成型色が使用されており、素組みでも十分に見栄えのする仕上がりになります。
材質
本キットは、ABSやポリキャップを使用しない構成になっています。
- 外装:PS
- 関節・内部フレーム:KPS
- ABS:不使用
- ポリキャップ:不使用
KPSを採用した関節によって、ポリキャップレスながら適度な保持力を確保しています。
また、塗装を楽しみたいモデラーにとっても扱いやすい仕様です。
ランナー構成
公式にランナー数そのものが明記されているわけではありませんが、複数の成型色を使用した外装ランナーに加え、武装用ランナーやKPS製の関節・内部パーツなどで構成されています。
関節ランナーには「FM 1/100 GAT-FRAME」の表記があり、FULL MECHANICSシリーズの内部構造を意識した設計になっています。
ランナーは大きく分けると、
- 多色成型ランナー
- 赤系ランナー
- 武装用ランナー
- グレー系の関節・内部フレームランナー
- ダークブルーやライトグレーなどの外装ランナー
といった構成です。
付属品
「FULL MECHANICS 1/100 カラミティガンダム」には、カラミティガンダムを象徴する重火器が一通り付属しています。
337mmプラズマサボット・バズーカ砲「トーデスブロック」
カラミティガンダムの主兵装ともいえる大型バズーカです。
大型の武装ですが、グリップ部分には可動ギミックが設けられており、構えた際のポージングにも対応しています。
1/100スケールということもあり、武器単体でもかなりの存在感があります。
115mm 2連装衝角砲「ケーファー・ツヴァイ」
対ビームシールドとしても機能する特徴的な装備です。
シールドに2連装砲を内蔵した独特のデザインを再現しており、砲身には可動ギミックが搭載されています。
前腕に取り付けるためのジョイントも付属しています。
125mm 2連装高エネルギー長射程ビーム砲「シュラーク」
背部に装備される大型ビーム砲です。
左右の砲塔がそれぞれ独立して可動するため、射撃姿勢に合わせて角度を調整できます。
カラミティガンダムの重武装ぶりを象徴する装備だけに、背中に装着した状態は非常に迫力があります。
その他の付属品
武装以外には以下のパーツが付属します。
- 左右握り手
- 右手バズーカ用持ち手
- ホイルシール
- マーキングシール
- アクションベース用ジョイントパーツ
可動ギミック
重武装のカラミティガンダムですが、各部にはさまざまな可動ギミックが搭載されています。
頭部
頭部は胴体から引き出せる構造になっています。
襟周辺との干渉を避けることで、首を大きく動かせるように設計されています。
頭部を前後に動かせるため、射撃ポーズなどでも視線を調整しやすくなっています。
腹部
腹部には前後・左右方向へスイングできる可動軸が設けられています。
上半身を前後に動かせることで、直立姿勢だけでなく、前傾した射撃ポーズなども自然に再現できます。
股関節
股関節には下方向へスイングするギミックが搭載されています。
脚を大きく開いたポーズや、腰を落とした姿勢を取りやすく、重武装機らしい力強いポージングにつながります。
フロントスカート
フロントスカートにも連動ギミックが搭載されています。
前屈した際にはスカートが手前へ傾き、胴体の可動を妨げにくい構造になっています。
逆に上半身を反らせた際にはスカートが引き上がり、腰周辺の隙間を隠すように設計されています。
肩部
肩アーマーはボールジョイントで接続されています。
さらに肩そのものをスイングさせたり、前方へ引き出したりできるため、大型のトーデスブロックを構える際にも腕を動かしやすくなっています。
腕部
肘には二重関節が採用されており、大きく曲げることができます。
手首にも可動軸が設けられているため、バズーカなどの大型武装を構えた際の角度調整もしやすくなっています。
腰部アーマー
フロント、サイド、リアの各アーマーがそれぞれ独立して可動します。
脚を前後に動かした際にも干渉しにくく、ポージングの自由度を高めています。
脚部・足首
脚部には二重関節が採用されています。
さらに足首は前後だけでなく左右方向にも可動するため、接地性も良好です。
大きく脚を開いたポーズでも、足裏をしっかり接地させやすくなっています。
武装の可動ギミック
カラミティガンダムの特徴である各武装にも、ポージングを楽しむための可動ギミックが用意されています。
トーデスブロック
グリップ部分が手前にスイングします。
これによって腕の位置に合わせてグリップを調整でき、大型バズーカを構えたポーズを作りやすくなっています。
ケーファー・ツヴァイ
砲身がスイングするほか、グリップ部分も折りたたみ可能です。
シールドとして装備した状態から、砲撃を意識したポーズまで幅広く対応できます。
シュラーク
背部に装備された左右の砲塔は、それぞれ独立して可動します。
上下方向だけでなく、ハの字に展開することもできるため、射撃シーンをイメージしたディスプレイが可能です。
パッケージ・説明書

パッケージはFULL MECHANICSシリーズでおなじみの縦型ボックスです。
箱絵にはトーデスブロックを構えたカラミティガンダムが描かれており、砲撃戦仕様MSらしい迫力のあるデザインになっています。
箱の側面には、本体の可動ギミックや武装、各部ディテールなどが紹介されています。
説明書は大判のB5サイズ冊子タイプ。
各工程で使用するランナーが分かりやすく記載されているため、1/100クラスのキットとしては比較的組み立てやすい構成です。
モデリング性能をチェック
ここからは、実際に製作する際に気になる色分けや合わせ目、塗装との相性について見ていきます。
成型色による色分け
本キットは、成型色だけでも劇中のカラーリングをかなり忠実に再現できます。
特に、
- 胸部インテークのイエロー
- 胴体のオレンジ
- 肩部のホワイト
- 脚部のオレンジ
- 関節部のダークグレー
などが細かくパーツ分割されています。
そのため、基本的には素組みでも満足度の高い仕上がりになります。
シール使用箇所
シールの使用箇所も比較的少なめです。
頭部センサーや一部の細かなディテールなどにホイルシールを使用します。
また、機体マークなどを再現するためのマーキングシールも付属しています。
「なるべく塗装せずに完成させたい」というユーザーにも扱いやすいキットです。
塗装でさらにディテールアップ
素組みの完成度が高い一方で、塗装を加えることでさらに情報量を増やすこともできます。
例えば、
- 腰部ダクト内部をレッドで塗装
- ふくらはぎスラスター内部をダークグレーやメタリックで塗装
- 関節やフレームをガンメタル系で塗装
- バーニア内部をメタリックカラーで塗装
などがおすすめです。
外装をすべて塗装しなくても、細かな部分だけ塗り分けることで全体の密度感が大きく向上します。
合わせ目
合わせ目についても優秀です。
主要な外装パーツでは合わせ目が目立ちにくいように設計されており、頭部、胴体、腕部、脚部、シュラークなどには段落ちモールドを取り入れています。
ケーファー・ツヴァイも開口部に目立つ合わせ目がなく、後処理の手間を減らせる構成です。
そのため、合わせ目消しに時間をかけず、スミ入れやウェザリングなど別の工作に時間を使えるのも魅力です。
塗装との相性
本キットはABSを使用せず、関節や内部フレームにKPSを採用しています。
そのため、塗装派にとっても扱いやすい構成です。
ただし、KPSは可動部分に使用されているため、塗装後にパーツ同士が強く擦れる部分については、塗膜の厚みを考慮した調整が必要です。
全塗装はもちろん、部分塗装やスミ入れ、ウェザリングなど、さまざまな仕上げ方を楽しめます。
おすすめの仕上げ方
初心者なら、
素組み → スミ入れ → トップコート
という手順でも十分に見栄えが良くなります。
もう一歩こだわるなら、関節や武装をメタリック系で塗り分けることで、重火力MSらしいメカニカルな質感を強調できます。
また、カラミティガンダムは戦闘用MSという設定なので、ウェザリングとの相性も良好です。
加工・ディスプレイ時の注意点
アクションベースを使用する場合は、腰部に専用ジョイントを取り付けます。
ただし、本体は背部のシュラークなどを含めて上半身が比較的重いため、ジョイントの状態によっては安定しにくくなる場合があります。
空中ディスプレイを行う際は、接続状態を確認してから飾ると安心です。
また、長期間ディスプレイする場合は、関節の保持力やベースとの接続状態も定期的に確認するとよいでしょう。
FULL MECHANICS 1/100 カラミティガンダムの評価
素組みでの完成度
素組みでの完成度は非常に高いキットです。
成型色による色分けが優秀で、シールを最小限使用するだけでもカラミティガンダムらしいカラーリングを再現できます。
さらに、1/100スケールならではの大型サイズと高密度なディテールによって、HGとは違った迫力を楽しめます。
可動性能
重武装MSという設定を考えると、可動性能も十分です。
頭部の引き出し、腹部スイング、股関節のスイング、肩の引き出し、肘の二重関節、足首の左右可動など、各部に細かなギミックが搭載されています。
特にトーデスブロックを構えた射撃ポーズや、脚を大きく開いた力強いポーズとの相性が良好です。
関節の保持力
KPSによる関節は適度な保持力があり、ポージングを安定させやすくなっています。
ポリキャップを使用していないため、ポリキャップ特有の経年劣化を気にしなくてよいのもメリットです。
ただし、ポージングを繰り返したり、大型武装を長時間持たせたりすると関節に負荷がかかるため、必要に応じて状態を確認するとよいでしょう。
気になるポイント
全体的な完成度は高いものの、アクションベース用ジョイントについては注意が必要です。
本体上半身にボリュームがあるため、ベースに接続した状態では重心の影響を受けやすく、設置環境によっては転倒する可能性があります。
空中で大胆なポーズを取らせる場合は、ジョイントがしっかり固定されているか確認しておきましょう。
発売時の人気とシリーズ展開
FULL MECHANICSシリーズの第1弾として登場したカラミティガンダムは、発売時から大きな注目を集めたキットです。
MGクラスのディテールを持ちながら比較的組み立てやすく、さらにカラミティガンダムの特徴である重武装もしっかり再現されていることから、SEEDファンだけでなく1/100スケールを好むモデラーからも高い評価を得ました。
その後、プレミアムバンダイ限定で「エールカラミティ」や「ソードカラミティ」などの派生機も展開され、FULL MECHANICSシリーズの可能性を示すキットとなっています。
FULL MECHANICS 1/100 カラミティガンダムの総評
「FULL MECHANICS 1/100 カラミティガンダム」は、
MG級のディテール
+
RE/100級の組み立てやすさ
+
優れた成型色による色分け
を高いレベルで両立したキットです。
カラミティガンダムの特徴である重火力武装はもちろん、頭部や腹部、肩、股関節などにも多彩な可動ギミックが盛り込まれており、見た目だけでなくポージングも楽しめます。
素組み派におすすめ
成型色による色分けが非常に優秀なので、基本的には素組みでも十分に完成度の高いカラミティガンダムを楽しめます。
シールの使用も最小限で済むため、ガンプラ初心者にもおすすめです。
塗装派にもおすすめ
ABSとポリキャップを使用しない構造なので、塗装を楽しみたいモデラーにも向いています。
スミ入れや部分塗装だけでも情報量が増しますし、全塗装やウェザリングまでこだわれば、さらに重厚感のある仕上がりを目指せます。
ポージングを楽しみたい人にもおすすめ
肩の引き出し、腹部スイング、股関節の可動、二重関節などによって、重武装機らしい力強いポーズを取らせることができます。
トーデスブロックを構えた射撃姿勢や、シュラークを展開した砲撃シーンなど、カラミティガンダムならではのディスプレイを楽しめるでしょう。
まとめ
FULL MECHANICS 1/100 カラミティガンダムは、2021年に発売されたFULL MECHANICSシリーズの記念すべき第1弾です。
1/100スケールの大型ボディに高密度なディテールを詰め込みながら、組み立てやすさにも配慮された設計となっています。
特に優れているのが成型色による色分けで、素組みでも劇中のカラーリングをしっかり再現できます。
さらにKPSによるABS・ポリキャップレス構造、多彩な可動ギミック、充実した重火器など、ガンプラとしての完成度も非常に高いキットです。
価格は5,500円(税込)と1/100スケールとしては比較的手に取りやすく、「MGほど複雑なキットではなく、1/100スケールの精密なガンプラを作りたい」という人にも適しています。
『機動戦士ガンダムSEED』のファンはもちろん、重武装MSが好きなモデラーや、1/100スケールのガンプラをコレクションしたい人にもおすすめできるキットです。
