
はじめに
『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』に登場するザフトのエースパイロット、レイ・ザ・バレルが搭乗する「ブレイズザクファントム」が、2005年発売のHG GUNDAM SEEDシリーズで立体化されています。
白と薄紫を基調とした特徴的なカラーリングに加え、大型バックパック「ブレイズウィザード」を装備した迫力あるシルエットが魅力のキットです。
発売から長い年月が経過した旧HGのため、現在のHGと比べると可動範囲や色分け、合わせ目などに物足りなさを感じる部分もあります。しかし、ブレイズウィザードの展開ギミックや豊富な武装など、当時のキットならではの面白さもしっかり詰め込まれています。
今回は、HG 1/144 ブレイズザクファントム(レイ・ザ・バレル専用機)について、基本仕様から付属品、可動ギミック、成型色、合わせ目、肉抜き、塗装ポイント、素組みでの評価まで詳しく紹介します。
HG 1/144 ブレイズザクファントム(レイ・ザ・バレル専用機)の基本情報
本キットは2005年6月下旬に発売された「HG GUNDAM SEED」シリーズ第28弾の一般販売キットです。
『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』に登場する、レイ・ザ・バレル専用の白いザクファントムを1/144スケールで立体化しています。
- 商品名:HG 1/144 ブレイズザクファントム(レイ・ザ・バレル専用機)
- 登場作品:機動戦士ガンダムSEED DESTINY
- 型式番号:ZGMF-1001/M
- パイロット:レイ・ザ・バレル
- ブランド:HG GUNDAM SEED
- シリーズ番号:28
- 発売時期:2005年6月下旬
- 販売形態:一般販売
- メーカー希望小売価格:1,650円(税込)
- スケール:1/144
設定上のザクファントムは、ザクウォーリアをベースに性能を向上させた上位機種で、指揮官やエースパイロット向けの機体です。
背部の「ウィザード」と呼ばれる換装式バックパックを変更することで、戦況に合わせてさまざまな運用が可能となっています。
HG ブレイズザクファントムのおすすめポイント
本キットの魅力をまとめると、次のようになります。
- 白と薄紫を基調としたレイ専用カラーを再現。
- 大型バックパック「ブレイズウィザード」が付属。
- ミサイルポッドのハッチを開閉可能。
- スラスターカバーを上下に展開可能。
- ブレイズウィザードを肩越しに構えた砲撃ポーズを再現可能。
- ビーム突撃銃、ビームトマホーク、ハンドグレネードなど主要武装が付属。
- ザクウォーリア系キットとのウィザード換装遊びが可能。
- 1,650円という価格ながら大型バックパックを含む充実した装備構成。
- レイ専用機らしい独特のカラーリングとシルエットを楽しめる。
特に注目したいのがブレイズウィザードです。
単純に背中へ装着するだけではなく、ミサイルポッドやスラスターカバーを展開できるため、通常形態と展開状態で大きく印象を変えられます。
大型バックパックによって、ザクウォーリアとは異なる迫力のあるシルエットを楽しめるのもポイントです。
ザクファントムとは?
ザクファントムは、ザクウォーリアをベースに性能を向上させた上位機種です。
指揮官機・エース機として運用されるため、ザクウォーリアとは頭部アンテナなど外観上の違いもあります。
レイ・ザ・バレル専用機は白を主体とし、薄紫系のカラーを組み合わせたパーソナルカラーを採用。
一般的なザフト製MSとは異なるカラーリングによって、量産機をベースとしながらもエース機らしい特別感があります。
本キットは2004年発売のザクウォーリア系HGの設計を引き継いだ派生モデルで、基本的な構造を共有しながら、頭部、右肩、背部のブレイズウィザードなどが専用仕様になっています。
商品仕様
スケールと材質
スケールは1/144。
主な材質にはPSとPE系のポリキャップが使用されています。
基本的には接着剤を使わずに組み立てられる、当時の一般的なHGシリーズと同様の構成です。
資料では、成型品4枚、ポリキャップ2種または2袋相当、ホイルシールという構成が確認されています。
成型色
主な成型色は以下の通りです。
- ホワイト:頭部、胸部、腕部、脚部、肩、シールドなど
- 薄紫・ラベンダー系:胸部、腰部、脚部、ブレイズウィザードなど
- ダークグレー:関節、武器、バックパック内部など
- ブラック系:内部や一部の武装パーツ
- イエロー系:センサーなどの細部
- クリア・ホイルシール系:モノアイなど
2005年発売のHGということもあり、現在のHGCEなどと比較すると細部の色分けは簡略化されています。
それでも、白と薄紫というレイ機の特徴的なカラーリングは比較的しっかり再現されており、素組みでも専用機らしさは十分に感じられます。
一方、武器やバックパックの細部などはシールや塗装で補う必要があります。
付属品・武装
本キットには、レイ機を再現するための主要武装が一通り付属します。
MMI-M633 ビーム突撃銃
ザクファントムの主兵装となるビーム突撃銃が付属。
専用の右手パーツを使って保持できます。
旧HGながら武器を持たせた射撃ポーズを作りやすい構成です。
MA-M8 ビームトマホーク
ビームトマホークは2本付属します。
ただし、ビーム刃部分は1色成型となっているため、設定どおりのカラーを再現するには塗装が必要です。
ブレイズウィザード
本キット最大の特徴ともいえる大型バックパックです。
内部にはミサイルポッドを備えており、ハッチを開くことで展開状態を再現できます。
さらにスラスターカバーも可動するため、通常時とは異なる迫力あるシルエットを楽しめます。
ハンドグレネード
腰部またはサイドアーマーに装着するハンドグレネードも再現されています。
予備マガジン
本体装備用の予備マガジンも付属します。
シールド
右肩には専用シールドを装備。
ザクファントムらしい力強い上半身のシルエットを形成しています。
ハンドパーツ
付属するハンドパーツは以下の構成です。
- 右銃持ち手
- 右握り手
- 左握り手
- 左平手
左平手が付属するため、単純な武器保持ポーズだけでなく、射撃時の演技性を高めたポーズにも対応できます。
ブレイズウィザードの可動ギミック
本キットで最も注目したいのが、背部に装備されたブレイズウィザードです。
ミサイルポッドを展開可能
ブレイズウィザードにはミサイルポッドが内蔵されており、ハッチを開閉できます。
ハッチを閉じた状態では大型バックパックとしてまとまりのあるシルエットになりますが、展開すると一気に攻撃的な印象へ変化します。
スラスターカバーが可動
スラスターカバーも上下に可動。
展開することで、ブレイズウィザードの噴射形態を再現できます。
肩越しの砲撃ポーズ
ブレイズウィザードは肩越しに展開できるため、劇中をイメージした砲撃ポーズも再現できます。
ザクファントム本体だけでなく、大型バックパックそのものを動かしてポーズを作る構造になっているのが面白いところです。
ただし、ブレイズウィザードはサイズが大きいため、展開状態では重心が後方へ偏ります。
ポーズによっては自立が難しくなるため、ディスプレイにはスタンドを使用した方が安定します。
ウィザード換装にも対応
ザクウォーリア系の大きな魅力であるウィザード換装にも対応しています。
別のウィザードを用意すれば、ザクウォーリア系キットとの組み合わせを楽しむことができます。
本体の可動範囲
本体は当時のHGとして標準的な可動構造を採用しています。
- 頭部の可動
- 肩アーマーの可動
- 腕部の可動
- 肘関節の可動
- 脚部の可動
- 膝関節の可動
- 腰部フロントアーマーの可動
- サイドアーマーの可動
- シールドの装備
- ビーム突撃銃の保持
ただし、現在のHGと比較すると可動範囲は限定的です。
特に肩、肘、膝、股関節などは、現代のHGのような広い可動域を期待すると物足りなく感じるでしょう。
また、大型のブレイズウィザードを装備しているため、武装を大きく動かした際には肩や手首などの保持力にも注意が必要です。
パッケージ

パッケージは当時のHG GUNDAM SEEDシリーズに共通するデザインを採用しています。
ブレイズウィザードを展開したレイ専用機を前面に押し出した構図で、機体本体だけでなく大型バックパックの存在感も強調されています。
パッケージサイズは約30.9×19×7.7cm、重量は約330gと記録されています。
大型バックパックを含むキットということもあり、1/144サイズとしては比較的存在感のあるパッケージです。
ランナー構成の概要
確認できる資料をもとにすると、ランナーは大きく以下のように分類できます。
- 本体外装:ホワイト・薄紫系
- 関節・内部・武器:グレー・濃色系
- ブレイズウィザード:本体外装色・濃色系
- ポリキャップ:関節接続用
- ホイルシール:モノアイや細部の色補完用
ザクウォーリア系の基本設計を流用しながら、頭部アンテナ、右肩、ブレイズウィザードなどを専用パーツとして追加した構成になっています。
モデリング解説
ここからは、現在の視点で本キットを製作する場合に気になるポイントを紹介します。
色分け
素組みでも白と薄紫の組み合わせによって、レイ専用機らしい雰囲気は十分に再現できます。
一方、2005年発売のキットなので、細部には色分けされていない部分があります。
特に気になるのが以下の部分です。
- モノアイ
- ビームトマホークの刃
- ブレイズウィザード内部
- スラスター周辺
- ミサイルポッド内部
- シールドの細部
- 胸部・腰部の細いライン
- ハンドグレネード
- 予備マガジン
- バーニア内部・ノズル
ホイルシールで補える部分もありますが、部分塗装を加えるだけでも完成度は大きく向上します。
合わせ目
2005年設計のHGなので、現在のガンプラと比べると合わせ目は多めです。
代表的な処理候補は以下の通りです。
- 頭部中央
- 胴体側面・前後分割部
- 上腕
- 前腕
- 太腿
- 脛部
- ビーム突撃銃
- ビームトマホーク
- ブレイズウィザードの一部
- スラスターカバー周辺
特に頭部、四肢、武器類は合わせ目が確認しやすい部分です。
合わせ目を消す場合は、接着剤を塗ってパーツを圧着し、十分に乾燥させた後、ヤスリで表面を整える基本的な方法が適しています。
おすすめの部分塗装
最低限塗装したいポイント
手軽に完成度を上げるなら、まず以下の部分から塗装すると効果的です。
- モノアイ:蛍光ピンク、メタリックピンクなど
- ビームトマホークの刃:蛍光イエロー、蛍光グリーン、クリア系
- バーニア内部:レッド、オレンジなど
- ミサイル弾頭:レッド、オレンジなど
- 武器センサー:グリーン、ブルーなど
- シールドの細部
- ハンドグレネードの細部
特にモノアイとビームトマホークは視線が集まりやすい部分なので、ここを塗るだけでも印象が変わります。
加工・ディテールアップのおすすめ
旧HGをじっくり仕上げたい場合は、以下の加工がおすすめです。
- アンテナをシャープ化
- モノアイをH・アイズやUVレジンに変更
- 肩、肘、膝、股関節を加工して可動範囲を拡大
- ブレイズウィザードの接続軸を補強
- シールド裏やバックパックの肉抜きをパテ埋め
- ミサイルポッドのハッチ裏にディテールを追加
- バーニアを市販パーツに交換
- ビームトマホークのビーム刃を透明プラ板やクリアランナーなどで自作
- つや消しトップコートで全体の質感を統一
白い装甲には薄いグレー、薄紫の装甲には濃い紫系の色を使って墨入れすると、各装甲の形状がより分かりやすくなります。
なお、可動改修を行う場合は、古いキットということもあり、ポリキャップの状態を確認してから加工するのがおすすめです。
特に中古品や長期間保管されていたキットでは、ポリキャップが劣化している場合もあるため、接着や加工を行う前に一度仮組みして保持力を確認しておきましょう。
素組みでの評価
良いところ
- レイ専用機のカラーリングが分かりやすい。
- 白と薄紫の組み合わせが美しい。
- ブレイズウィザードの存在感が非常に大きい。
- ミサイルポッドやスラスターカバーを展開できる。
- 武装が充実している。
- 左平手が付属しておりポージングの自由度がある。
- ザクウォーリア系とのウィザード換装を楽しめる。
- 当時1,650円という価格で大型バックパックまで付属している。
- 組み立て自体は比較的難しくなく、旧HGの入門用としても扱いやすい。
気になるところ
一方、現在のHGと比較すると以下の点は弱点になります。
- 可動範囲が狭い。
- 合わせ目が多い。
- 肉抜きが見える部分がある。
- モノアイや武器などの色分けが簡略的。
- 大型バックパックの影響で後方へ倒れやすい。
- 古いポリキャップや個体差によって保持力が弱い場合がある。
- 現在は定価を超える価格で販売されているケースもある。
ホビーサーチではユーザー評価が5点満点中4.5点、14名による評価と掲載されています。
ただし、評価人数は多くないため、キット人気を判断する絶対的な指標というより、購入者の満足度を知るための参考値として考えるのがよいでしょう。
人気と入手性
本キットは『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』に登場するザフトの主要機体のひとつであり、レイ・ザ・バレル専用の白いザクファントムというキャラクター性もあって、現在でも一定の人気があります。
ただし、2005年発売のキットということもあり、現在は常時店頭で購入できる商品ではありません。
再販時期以外は、中古ショップや専門店、ネットオークションなどで探すケースが多くなります。
販売価格は再販状況や在庫、中古品の状態によって大きく変動します。
メーカー希望小売価格は1,650円ですが、販売時期によっては定価を上回るケースもあるため、購入時には価格を比較した方がよいでしょう。
特にプレミア価格になっている場合は、同じレイ専用ブレイズザクファントムの1/100版やMG版と比較してから購入するのがおすすめです。
総評
HG 1/144 ブレイズザクファントム(レイ・ザ・バレル専用機)は、現在のガンプラ基準で見ると古さを感じる部分があるものの、レイ専用機ならではの白と薄紫のカラーリング、そして大型ブレイズウィザードによる迫力を手軽に楽しめるキットです。
特にブレイズウィザードは、このキットの大きな魅力。
ミサイルポッドやスラスターカバーを展開できるため、単純にバックパックを背負わせるだけではなく、砲撃形態や噴射形態などさまざまな表情を楽しめます。
一方で、2005年設計のキットなので、合わせ目、肉抜き、細部の色分け、可動範囲などには現在のHGと比べて明確な差があります。
しかし、旧HGならではのシンプルな構造は改造ベースとしても扱いやすく、部分塗装や墨入れ、つや消しトップコートだけでも見栄えは大きく向上します。
さらに合わせ目消しやバーニアのディテールアップ、可動改修などを加えれば、現在でも十分に楽しめる作品に仕上げられるでしょう。
