
はじめに
『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』に登場するセカンドステージシリーズの一機、ZGMF-X31S アビスガンダム。水中戦に対応した可変MSでありながら、両肩に大型シールドを装備し、胸部・背部にも強力なビーム兵器を搭載した重武装機です。
今回紹介する「HGSEED 1/144 アビスガンダム」は2005年に発売されたキットですが、特徴的な機体形状や大型シールド、そしてMA(モビルアーマー)形態への変形をしっかり再現。現在のガンプラと比べると可動構造や色分けには年代を感じる部分があるものの、素組みでもアビスらしい迫力を楽しめるキットに仕上がっています。
ここでは、キットの基本情報から付属品、可動範囲、変形ギミック、色分け、合わせ目、塗装ポイントまで詳しくチェックしていきます。
HGSEED アビスガンダムの主なおすすめポイント
「HGSEED 1/144 アビスガンダム」の大きな魅力は、特徴的な機体シルエットと可変ギミックです。
MA形態への変形を再現
1/144スケールながら、アビスガンダム最大の特徴であるMA形態への変形を再現しています。
変形工程は比較的シンプルで、パーツを一部取り外してシールドや背部武装を展開する方式。そのため、複雑な変形機構を持つ現代のガンプラほど手間がかからず、気軽にMS形態とMA形態を切り替えられます。
変形後の形状保持も良好で、MA形態用のディスプレイスタンドを使用すれば、水中戦をイメージした展示も可能です。
大型シールドがアビスらしい迫力を演出
両肩に装備された大型曲状シールドは、アビスガンダムを象徴するパーツのひとつ。
シールドはアーム基部でスイングや回転が可能となっており、大きく展開して射撃する劇中の印象的なポーズを再現できます。
MA形態でもシールドが大きく展開されるため、MS形態とMA形態のどちらでも存在感を発揮します。
セカンドステージシリーズらしい重武装
アビスガンダムは、カオスガンダム、ガイアガンダムと同じセカンドステージシリーズに属する機体です。
胸部にはカリドゥス複相ビーム砲、両肩のシールドには多数の内蔵火器、背部にはバラエーナ改2連装ビーム砲を装備。
さらにビームランスも付属するため、1/144サイズながら武装面でのボリュームは十分です。
ビームランスとMA形態用スタンドが付属
武装としてMX-RQB516 ビームランスが付属し、ビーム刃のクリアエフェクトパーツも用意されています。
また、MA形態を飾るための専用ディスプレイスタンドも付属。MS形態だけでなく、変形後のMA形態も安定して展示できます。
商品概要・機体の特徴
「HGSEED 1/144 アビスガンダム」は、『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』に登場するザフト製セカンドステージシリーズの可変MSを1/144スケールで立体化したキットです。
アビスガンダムは、水陸両用試作型可変MSという特徴を持ち、潜水艇を思わせるMA形態へ変形可能。
水中戦を想定した機体ですが、強力なビーム兵器やミサイルなど多数の武装を備えた重武装機でもあります。
主な武装として、胸部にカリドゥス複相ビーム砲、両肩に大型シールド、背部にバラエーナ改2連装ビーム砲などを装備しています。
劇中ではエクステンデッドのアウル・ニーダが搭乗し、ザフトから強奪した機体として登場しました。
キットではアビス特有の大型シールドや背部武装を新規造形パーツで再現。特徴的なシルエットを1/144サイズで楽しめるようになっています。
発売日・価格
- シリーズ:HG SEED
- ナンバー:No.26/35
- スケール:1/144
- 発売日:2005年4月7日
- 価格:1,650円(税込)
2005年に発売された比較的古いHGキットですが、長期にわたる販売や再販によって現在でも流通しています。
商品仕様
スケール
スケールは1/144。
HG SEEDシリーズの標準的なサイズで、完成後も比較的コンパクトに飾れます。
一方で、両肩の大型シールドや背部武装によって横方向への広がりが大きく、実際のサイズ以上にボリュームを感じられるキットです。
材質
主にPS(ポリスチレン)を使用。
一部にはABSが採用されており、ダークグレー成型の大型シールドアームやソール、ディスプレイ台などに使用されています。
関節部分にはポリキャップ(PC-123プラス)を使用しています。
成型色
成型色は、アビスガンダムらしいブルー系を中心に、ライトブルー、ホワイトなどを使用。
さらに、
- イエロー:頭部アンテナ
- レッド:胸部・腰部
- ダークグレー:肩部シールドアーム、ソール
- グレー:内部、関節、シールド内蔵砲
など、多彩な成型色で構成されています。
2005年発売のキットとしては色分けが比較的良く、素組みでもアビスらしいカラーリングを楽しめます。
付属品
「HGSEED 1/144 アビスガンダム」の主な付属品は以下のとおりです。
- MX-RQB516 ビームランス
- ビーム刃エフェクト
- MA形態用ディスプレイスタンド
- ホイルシール
ホイルシールは、頭部センサー、胸部エアインテーク、カリドゥス砲、腰部サイドアーマー、バックパックの一部などに使用します。
可動ギミック
2005年発売のHGキットということもあり、関節構造は現在のHGと比べるとシンプルです。
それでもアビスガンダムの特徴である大型シールドを活用したポージングや、MA形態への変形を十分に楽しめる構造になっています。
肩・シールド
肩は棒軸による回転式。
大型シールドはアーム基部でスイングと回転が可能です。
これによってシールドを大きく展開した射撃ポーズを作りやすく、アビスらしい横方向に広がったシルエットを再現できます。
肘
肘は約90度まで屈曲。
最新HGほどの可動範囲ではありませんが、ビームランスを構えさせるには十分な可動域です。
首・腰
首はボールジョイント式。
腰は回転に加えて、わずかな前後スイングが可能です。
大きく動かすタイプではありませんが、上半身の向きを調整してポージングできます。
脚部
股関節はボールジョイント式。
膝は十分に曲げることができ、フロントアーマーがないため脚を前方へ上げやすい構造です。
一方、太腿にはロール軸がないため、脚部のひねりには制限があります。
接地性については「そこそこ」といったところですが、通常の立ち姿であれば比較的安定しています。
背部バラエーナ改
背部のバラエーナ改2連装ビーム砲は、スイングと回転が可能。
ただし、左右の砲身を大きく「ハ」の字に開くような可動には対応していません。
MA形態への変形
アビスガンダムの大きな見どころが、潜水艇を思わせるMA形態への変形ギミックです。
変形工程は比較的簡単で、
- シールド内のビーム砲パーツを取り外す
- 大型シールドを展開
- 背部のバラエーナ改を前方へ展開
- 脚部のつま先を伸ばす
- ビームランスを股間部に取り付ける
といった手順でMA形態へ変形できます。
完全変形を追求した複雑な構造ではありませんが、そのぶん扱いやすく、形状保持も良好。
MA形態用の専用スタンドも付属するため、変形後の状態を安定してディスプレイできます。
パッケージ・ランナー構成

ランナー構成
一部に多色成型ランナーを採用し、効率よく複数のカラーを再現。
シールド内蔵火器や背部武装など、アビスの特徴的なパーツもしっかり立体化されています。
また、余剰パーツがないため、組み立て後に使わないパーツが大量に残ることもありません。
モデリング解説
ここからは、素組みだけでなく、塗装や加工を行う場合にチェックしておきたいポイントを紹介します。
色分け
2005年発売のキットとしては、全体的な色分けは比較的良好です。
ただし、現在のガンプラと比べると細部まで完全にパーツ分割されているわけではなく、シールや塗装で補う部分があります。
特に、
- 胸部ダクト内部
- カリドゥス砲のフチ
- サイドアーマーのライン
- バックパックのライン
- バラエーナ改のフィン状部分
- シールドのダクト・魚雷発射部
- シールド内部
などは、塗装するとより劇中のイメージに近づきます。
ビームランス
ビームランスはグレー一色の成型となっています。
劇中のカラーリングを再現する場合は、
- 柄:レッド
- 刃・グリップエンド:ホワイト、ブルーグレー系
などを塗り分ける必要があります。
武器までしっかり塗装すると、全体の完成度が大きく向上します。
頭部
頭部はヘルメットが前後分割となっているため、中央部分に合わせ目が発生します。
また、頬ダクトやCIWS周辺、ツインアイなども細部塗装を施すことで、顔周りが引き締まります。
ツインアイは赤成型ですが、分割による色分けではないため、塗装するとよりメリハリが出ます。
合わせ目
旧HG SEEDキットということもあり、いくつか合わせ目が発生します。
主な箇所は、
- 肩
- 上腕
- 前腕
- 太腿
- 膝下の白装甲
など。
合わせ目消しを行うだけでも完成度が大きく変わります。
あえて合わせ目を消さず、スジ彫りとして整理する方法も有効です。
おすすめ加工
ディテールアップを行うなら、以下のような加工がおすすめです。
シールド内火器
シールド内部にある多数の武装モールドを彫り込み、スミ入れを施すと立体感が増します。
バラエーナ改
砲口をメタリック系で塗装すると、背部武装の存在感がアップします。
脚部ダクト
ダクトの奥をブラックやダークグレーで塗装すると、陰影が強調されます。
シールドアーム
大型シールドを長期間動かしていると、接続部が緩む可能性があります。
必要に応じてポリキャップを交換したり、瞬間接着剤などで軸を補強したりすると、保持力の改善が期待できます。
モデルとしての評価
素組みでも十分格好良い
発売から長い年月が経過したキットですが、アビスガンダムそのもののプロポーションは現在でも十分に格好良いと感じられる仕上がりです。
特に両肩の大型シールドによる独特のシルエットは、アビスならではの魅力。
素組みにスミ入れを加えるだけでも、かなり見栄えのする完成品になります。
可動・強度
関節構造は旧世代のものですが、通常のポージングで困るほどではありません。
大型シールドもしっかり保持でき、背部武装による後方への重量もありますが、脚部をしっかり接地させれば自立は比較的安定しています。
ただし、現在のHGCEシリーズなどと比べると、可動範囲や関節構造に世代差を感じる部分はあります。
大型シールドによる高い存在感
アビスガンダム最大の特徴ともいえる大型シールドによって、1/144サイズでもかなりのボリューム感があります。
カオスガンダム、ガイアガンダムと並べれば、セカンドステージシリーズ3機が揃った迫力あるディスプレイを楽しめます。
一方で、現代のHGCEシリーズなどと比較すると、「少し野暮ったい」「身長が低め」と感じる場合もあります。
これは旧HG SEEDシリーズならではの特徴といえるでしょう。
アビスを立体化した貴重なキット
アビスガンダムは1/100スケールではカオスガンダムのみがキット化されており、アビスガンダムとガイアガンダムは1/100ではキット化されていません。
そのため、アビスガンダムをガンプラで楽しみたい場合、1/144スケールの本キットは現在でも貴重な存在です。
まとめ・総評
「HGSEED 1/144 ZGMF-X31S アビスガンダム」は、MA形態への変形ギミックと大型シールドによる迫力あるポージングを楽しめる、アビスガンダムらしさの詰まったキットです。
2005年発売ということで、関節構造や合わせ目処理などには年代を感じますが、特徴的なプロポーションと色分けは現在でも十分に魅力的。
特に大型シールドは可動範囲が広く、展開・射撃ポーズではアビスならではの迫力を存分に楽しめます。
また、MA形態への変形も比較的簡単で、専用スタンドまで付属。MS形態とMA形態の両方を楽しめる点も大きな魅力です。
素組みならシールを使用することで手軽に完成させられますが、胸部ダクト、シールド内部、バラエーナ改、ビームランスなどを塗装すれば、さらに劇中イメージへ近づけられます。
旧キットならではの合わせ目や可動範囲を許容できるのであれば、比較的リーズナブルに重厚な水陸両用可変MSを楽しめるおすすめのHGキットです。
カオスガンダム、ガイアガンダムと合わせて、セカンドステージシリーズ3機を並べてみるのもおすすめです。

